運転免許証「20年以内に消滅」 Uber社長が予測

自動運転が移動支える未来



「自分で車を所有し、自分で運転する」という現在のスタイルは、今後大きく変わる可能性が出てきている。


Uberの社長兼COO(最高執行責任者)のアンドリュー・マクドナルド氏は、ポッドキャスト「20VC」に出演し、15〜20年以内に個人による自動車所有が大幅に減少し、運転免許証も必要なくなる可能性があるとの見通しを示した。

同氏が描く未来では、自動運転車だけでなく、自転車やスクーター、公共交通機関などを組み合わせて移動することが一般的になるという。

▼20VC|Uber President on The Untold Uber Stories|Apple Podcasts
https://podcasts.apple.com/nz/podcast/20vc-uber-president-on-the-untold-uber-stories-travis/id958230465?i=1000783757706

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■「所有する必要がなくなる」

アンドリュー・マクドナルド氏=出典:Uber公式サイト

マクドナルド氏が自動車所有の将来について語る背景には、個人所有車の利用効率の低さがある。


同氏は個人所有の自動車を「誰もが所有する資産の中で最も非効率」と表現した。自動車は1日の約98%が使用されていない一方、所有している間は車両価格の下落に加え、保険や維持費などのコストが発生するためだ。

そのため、必要なときだけ配車サービスや自動運転車を利用するほうが、経済的に合理的になる。

将来的には「車を持つこと」が当たり前ではなくなり、移動するときに配車サービスを利用するスタイルへと変化するというのがマクドナルド氏の見方だ。

■自動運転への取り組み強化

Uberは自動運転への取り組みを強化している。


かつて自社で自動運転技術の開発を進めていたが、2020年に自動運転部門を売却した。その後は、自動運転車そのものを開発するのではなく、自動運転車をUberの配車ネットワークにつなぐプラットフォーム戦略へと軸足を移している。

現在はWaymo(ウェイモ)やZoox(ズークス)、Waabi(ワービ)など、多数の自動運転関連企業と連携している。Uberは2026年2月にも「Uber Autonomous Solutions」を発表し、自動運転車の商用化を支援するサービスを展開している。

なかでもWaymoとは、オースティンやアトランタなどでUberアプリから自動運転車を利用できるサービスを展開している。

また、Waabiとは自動運転システムを搭載したロボタクシーの展開に向けて提携しており、Uberは自動運転車を提供する企業が増えても、自社のプラットフォームを通じて利用者と結び付ける立場を狙っている。

■「自動運転車+配車」の未来

Uberにとって、自動運転の普及は単純にドライバーが不要になるという話ではない。自動運転車が普及すれば、Uberは車両を大量に所有することなく、自動運転車と利用者をつなぐプラットフォームとして事業を拡大できる。

実際、Uberは2026年に今後数年間で100億ドル超をロボタクシー事業に投資する計画を示しており、自動運転企業への出資や車両・フリート運営の支援などを進めている。

一方で、自動運転車がすぐに人間のドライバーを完全に置き換えるわけではない。Uber自身も当面は、自動運転車と人間のドライバーが共存する「ハイブリッド型」の市場を想定していると思われる。

■マクドナルド氏の予測は当たる?

もし自動運転技術の普及が進めば、将来的には「大人になったら運転免許を取得する」という現在では当たり前の文化そのものが変わる可能性は十分にある。マクドナルド氏の予測は当たるのか、注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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