米Uber、自動運転タクシーの「1兆ドル市場」独占か

ポッドキャスト番組で宣言

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配車サービス世界最大手の米Uber Technologiesgのダラ・コスロシャヒCEOが、自動運転タクシー市場は将来1兆ドル(約160兆円)に達するとの見解を示した。米メディアSemaforのポッドキャスト番組「Compound Interest」に出演し、自身が構想する自動運転の展望と戦略に触れている。

同社は自動運転ビジネスに向けた投資を加速し、この巨額市場を独占的に席巻しようとしている。コスロシャヒ氏はどのような未来を描いているのか。Uber Technologiesの戦略に迫る。

記事の目次

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■Uber Technologies×自動運転の未来像

Uberを自動運転の管制センターに?

まず、ポッドキャスト番組「Compound Interest」におけるコスロシャヒ氏と聞き手のやり取りの概要について紹介していく。

コスロシャヒ氏は、整備や洗車、充電といった日常的な作業から保険・ローンなどに至るまで、面倒なものをすべて自らこなすことができる完全自動運転の未来を思い描いているという。

自動運転技術により「運転」というタスクがなくなっても、クルマに関わるすべてのタスク・作業がなくなるわけではなく、「自動運転の世界では、運転以外のすべての作業はこれまで以上に自ら行う必要がある」とし、その部分へのアプローチを考えているようだ。

将来、大手金融機関などによる大手フリートをはじめ、郊外では20台規模の小規模フリートサービスなども行われることを想定しており、「これは新たな1兆ドル以上のビジネスチャンスだと考えている」と述べている。Uber Technologiesを自動運転における「管制センター」へと変貌させることを考えているようだ。

自動運転開発事業者との関係については、「WaymoであれWeRideであれ、直接的なチャネルと間接的なチャネルが混在することになる」とし、競争と共存が両立する中で、自社サービスの優位性を磨いていく構えだ。

プラットフォームによるスケールメリットに加え、自動運転による無人化が実現しても必要となる作業を効率的に提供する仕組みを構築し、1兆ドル市場における存在を確固たるものにする――といったところだろうか。

以下、インタビューにおいて自動運転に言及した部分を要約してみたので、参照してほしい。

■自動運転が実現してもヒトの仕事は残る

―現在Uberは今後どのような方向に向かっていくのか。

コスロシャヒ氏:私たちが目指しているのは、日常生活のためのオペレーティングシステム。消費者の時間を取り戻したい。Uberで時間を取り戻せる理由の一つは、自ら運転する必要がなく、A地点からB地点まで運転されている間に仕事をすることができるから。

次世代のオンデマンド物流システムを構築することでこれを実現する。また、950万人のドライバーや配達員にとって、Uberは柔軟な働き方のプラットフォームとなっている。

―(人間による移動は)どれくらい続くのか?

コスロシャヒ氏:最終的には長い時間がかかる。できれば長く続くことを願っているが、AIや物理的AI、そして自動運転車によって仕事の本質は変わる。人間はより付加価値の高いものを作るために自らの行動を調整する。

自動運転車が至る所にある世界が想像できるが、車両のメンテナンスや充電、システムが設計通りに機能していることを確認するのは人間の仕事となる。

―先日「Uber Autonomous Solutions」を立ち上げたが、これは実際何をするものなのか。Uberのビジネスは10年後どうなっているのか。

コスロシャヒ氏:ドライバーの仕事は車を運転することなどだが、彼らの仕事はそれだけではない。車両を購入し、メンテナンスを行い、充電する必要がある。車両の配置場所などを決め、修理も行う。保険も手配する。こうした運転以外の仕事が自動運転の世界ではさらに重要になる。

非常に高度な車両や機械であり、車両管理や修理などには細心の注意を払う必要があるが、我々はこのエコシステムを大規模に構築し、最終的には70カ国以上で1日4,000万回規模で運行できるようにする。これがUber Autonomous Solutionsの本質だ。

この業界には数十億ドルも投資がしている。Uber Autonomous Solutionsは、我々が保有するデータなどを活用して市場投入までの時間を短縮し、その後、車両管理やソフトウェアなどを活用してこれらのビジネスを拡大できるようにすることで、他の選択肢よりも早く市場に参入し利益を上げることができるようにしていく。

【参考】関連記事としては「米Uber、自動運転導入の「まるごと支援サービス」開始」も参照。

米Uber、自動運転導入の「まるごと支援サービス」開始

■開発パートナーとはwin-winの関係を築ける

―(自動運転時代は)現在のように消費者と直接向き合うブランドではなく、パートナーと連携して配車サービス以外でも収益を上げる方法を見つける必要があるという認識か。

コスロシャヒ氏: Uber Eatsで注文する利用者が探しているブランドは、例えばChipotleやお気に入りの地元のレストランであり、そのブランドとサービスを提供しているのがUber Eats。この2つは共存する異なるブランド。Uber Eatsは店にとって消費者を獲得しブランドを広めるためのもう一つの手段となっている。

自動運転の世界では、もちろん Waymo や WeRide、Avride のようなパートナーと協力することになる。彼らはそれぞれ独自の存在感とブランドを持つが、Uber と自動運転エコシステムは協力して win-win の関係を築けると考えている。

―ドライバーの現在の賃金を考えると、自動運転はどれくらいの節約になるか、またその節約分をどのように分配するのか。

コスロシャヒ氏:正確にはだわからない。当社のサービスを世界全体で見ると、ランレートベースで2,000億ドル以上の予約があり、プラットフォームは通常その収益の約20%を受け取っている。 80%がエコシステム、つまりドライバーや宅配業者、レストランなどに流れている。

私見では、成熟期にある自動運転車やドローン配達などの経済性を見ると経済効果の大部分は80%に集中している。プラットフォームとして、他のプラットフォームと比較して20%程度のテイクレートは健全な数値だと考えている。自動運転の目標は市場をいかに拡大するかであり、新たな1兆ドル規模のビジネスチャンスだと考えている。

―Waymoと複数エリアで提携を結ぶ一方、WaymoはUberとのパートナーなしで新しい地域に進出している。彼らが行っている実験をどう思うか。

コスロシャヒ氏:Waymoが独自のチャネルを活用して事業を拡大し、特定の市場で我々と提携するのは驚くことではない。我々のプラットフォームの価値は、固定資産の稼働率を大幅に向上させること。オースティンやアトランタなどの事例で確認されているように、我々のプラットフォームを通じたサービスは車両1台あたりの運行件数が非常に高く、20%以上のテイクレートを達成している。

WaymoであれWeRideであれ、Baidu、Pony.ai、Wavyeであれ、白か黒かの明確なエコシステムにはならず、直接的なチャネルと間接的なチャネルが混在することになる。

需要の面でも、そして車両管理や修理、車内体験におけるパートナー支援などを中心に構築しているエコシステム全体でも、そこに非常に大きな価値がある。これは世界のWaymo、Uber、We Ridesにとってチャンスとなり、この市場ははるかに大きくなるだろう。

■大手金融などが大規模フリートで参入?

―将来すべての車が自動運転になったら、私のクルマが午前3時に食料品店に配達に出て、お金を稼いでいるような世界は存在するのか。

コスロシャヒ氏:10年後には販売されるすべての新車が自動運転機能、レベル4の機能を搭載する可能性は非常に高い。大手金融機関などが大規模フリートを所有するほか、郊外では小規模な起業家が20台の車を購入して小規模フリートを運営するかもしれない。

少数ながら自分のクルマを自由に走らせる個人もいるだろうが、Airbnbのようなものになると思う。

―10年後、すべてが自動運転の世界ではクルマはどのようになっていると思うか。

コスロシャヒ氏:究極のドライビングマシンから究極のパッセンジャーマシンへと進化する。アクセルもハンドルもなく、後部座席のスペースも大幅に広がる。さまざまな用途に特化した車両が登場する。ライドシェアの大半は1人乗りか2人乗りなので、2人乗りの車両が多くなるのではないか。

■【まとめ】自動運転分野の事業化をさらに加速

ただの配車プラットフォーマーとしてではなく、自動運転にまつわる各種タスクをトータルで担うビジネスモデル「Uber Autonomous Solutions」で業界の覇権を握る戦略のようだ。

おそらく、配車や走行データの活用なども進めているものと思われ、自動運転分野への投資とサービス展開をさらに加速させていく可能性が高い。

5年後10年後、Uber Technologiesは業界でどのような存在となっているのか。要注目だ。

【参考】関連記事としては「20年後のタクシー「過半数がAI自動運転」 Uber社長が見解」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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