Googleの無人タクシー、男2人組が女性客を「窓越しにナンパ」 ”運転手不在”につけこむ

Xに「女性の皆さんは注意して」と投稿



Google系の自動運転開発企業Waymoは、世界で初めて自動運転タクシーを商用化した企業だ。そのWaymoの自動運転タクシーに乗って移動中の女性が、窓越しに「悪質なナンパ行為」を受け、自動運転タクシーも走行できなくなって怖い思いをしたと、X(旧Twitter)に投稿している。


Waymoの自動運転タクシーは完全ドライバーレスのため、乗っているのは乗客のみとなる。もし外部から嫌がらせなどがあった場合、乗客はすぐに車両を動かすことはできない。今後、「悪質なナンパ行為」などの状況にWaymoはどう対応していくのだろうか。

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■自動運転タクシー乗車中にナンパされる

Waymoは米アリゾナ州フェニックスのほか、カリフォルニア州サンフランシスコ、ロサンゼルスで自動運転タクシーサービスを展開している。タクシーは完全無人となっており、乗客はアプリで配車や支払いを行う。

最近、サンフランシスコ在住の女性がWaymoの自動運転タクシー乗車中に、見知らぬ男性から声を掛けられるといった事態に遭遇した。いわゆる「ナンパ」だ。


女性はXに投稿した内容を日本語に翻訳すると、以下の通りだ。

サンフランシスコの女性へ警告
Waymoは大好きだけど、これは怖かった
2人の男性が私の車の前に止まり、電話番号を教えるよう要求しました
車は路上で停止してしまい、私は立ち往生しました
幸いなことに、それは数分しか続きませんでしたが…
女性の皆さんは注意してください

投稿には動画も添えられている。それによるとWaymo車の前に2人の男が現れ、電話番号を教えてほしいとジェスチャーで伝えている。それに対し乗客の女性は、「No, get out(ノー、立ち去って)」「Move(行って)」「Stop(やめて)」などと車内から声を掛けている。

なお追加された投稿では、その時の状況を詳しく説明している。1人の男は動画の撮影を始める1分ほど前からWaymo車の前に立っていた。いったん立ち去り、またもう1人の男と一緒に来た。ブロートーチ(小型の加熱用噴炎器)を持って歩いている男もいたようだ。もっと多くの男たちが群がってくるかと思ったが、幸いなことにそんなことにはならなかったという。

■トラブル発生時のWaymoの対応は?

Google系Waymoが展開している自動運転タクシー=出典:Waymo公式ブログ

女性は、今回のトラブルでのWaymoの対応についても投稿している。Waymoの対応は素晴らしかったようだ。Waymoは車内サポートで女性に電話をしてくれたという。さらにフォローアップのためにも電話をかけてくれ、この問題の解決に長けていたという。

女性は、「私はまだWaymoを利用するかもしれないが、1人での利用には注意するつもりだ」という言葉で一連の投稿を締めている。

そして、Waymoは今回の女性の投稿にコメントをしている。「このようなことが起きてしまい申し訳ありません。ライダー・サポートに関する前向きなご意見に感謝します。お客様の安全が当社の最優先事項であることをご理解いただき、今後も当社の乗車をご検討いただければ幸いです」といった内容だ。

■トラブルにいかに素早く対応できるか

今回の車の進路をふさぐような悪質なナンパが、もし女性が自分で運転している時に起こったらどうなるだろうか。おそらく、バックまたは進路変更をして男たちを回避することができるだろう。しかし自動運転タクシーでは、勝手にクルマを操作できない。

これまでにも、自動運転タクシーが急停止し交通を遮断したものの、乗客はどうすることもできずに困ったというトラブルが起きている。こうしたトラブル時の対応が、今後の自動運転タクシーの普及拡大に向けた課題の一つとなっていきそうだ。

【参考】関連記事としては「自動運転タクシーは「やめとけ」ってほんと?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
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自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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