X(旧Twitter)である映像が投稿され、波紋を広げている。
投稿では中国のEVメーカー「Li Auto」の自動ブレーキテストの様子だと説明されているが、真偽のほどは定かではない。しかし、改めて自動運転技術を不安視する声が高まるきっかけになりえそうだ。
■公開テスト中に撮影された映像か
映像は13秒間。テスト場もしくは駐車場にも見える広い敷地の中に設置された横断歩道をダミー人形がわたっており、そのダミー人形に車両が突っ込み、衝突後に車両のブレーキが動作したように見える。
その様子を見ていた人たちは驚いて後ずさり。その後、黄色の蛍光色のジャンパーを着用した係員とみられる人物が、車両に近づいていくところで映像が切れている。周りに一般人とみられる人がいたということは、公開テストだったのだろうか。
大前提として、この動画がいつ撮影されたのか、どの企業の車両を使っていたのか、などについては、確かな情報がないことを念頭に置いてほしいが、自動運転システムや自動ブレーキシステムを作動させるためのセンサーが正しく機能しないと、こうした事故が起きる可能性があることは確かだ。
自動運転車の事故については、日本やアメリカでも過去に発生事例がある。GMの自動運転タクシーがトラブルや事故を続けて起こし、運行停止になった事例もある。
自動運転の事故については、自動運転ラボでは以下の記事でまとめているので、参考にしてほしい。
【参考】関連記事としては「自動運転車の事故一覧(2024年最新版)」も参照。
自動運転車の事故一覧(2024年最新版) 日本・海外の事例を総まとめ
■日本人のユーザーからもさまざまな反応
上記の動画は拡散し、日本人のユーザーからもさまざまな反応が出ている。
「自動運転技術はまだ発展途上ですが、安全性を確保するためにはさらなる改善が必要ですね。今後の進化に期待しましょう」「ありがたいことに、これはテストドライブであり、実際の状況でこのような事態を避けるために調整する必要があります」
こうした声のほか「人をはねたら車は自動的に止まるというひき逃げ防止システムのテスト」と揶揄する返答ポストもある。
■社会受容性向上に必要なことは?
この動画が撮影されたのがいつか、どのメーカーの車両なのか、といったことは別として、いずれにしても、自動運転技術に関しては、人々の社会受容性が高まらなければ普及は進んでいかない。
東京都も最近、自動運転の理解を促すような取り組みに先着で1,000万円を上限に助成を行うことを発表している。
自動運転の技術力によって人間による手動運転よりも交通事故率が減るなら、当然、自動運転車は普及するべきであり、安全度を数字などで可視化して広く周知することが今後重要になってくる。
【参考】関連記事としては「自動運転、都民に理解促せるなら「先着で1,000万円」 東京都が発表」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)