自己位置「3次元」で把握!自動運転清掃ロボ「RSrobo」デビュー

アマノ、ティーチング&トレース方式を採用



出典:アマノプレスリリース

駐車場システムや業務用清掃機などを手掛けるアマノ株式会社(本社:神奈川県横浜市/代表取締役社長:山﨑学)は2023年5月26日までに、業務用ロボット掃除機「RSrobo(アールエスロボ)」の発売を開始したことを発表した。

このロボット掃除機は、空間を3次元で把握して自己位置を認識できる、という機能を備えており、3種類のセンサーで周囲をモニタリングして自動運転を行うことができるという。


■ティーチング&トレース方式を採用

RSroboは、大型ショッピングセンターやスーパーマーケットなどの商業施設や物流倉庫、工場などの床面に対して高い除塵能力を持つスイーパー(除塵)タイプの清掃ロボットだ。本体価格は税別460万円、月額の保守費用は税別3万8,000円となっている。

自動運転設定はティーチング&トレース方式を採用しており、デジタル機器に詳しくなくても簡単に操作できるという。この方式は、人が操作した走行ルートや作業内容を記録して自動運転するというものだ。

出典:アマノプレスリリース

障害物を検知する超音波センサーや、空間を3次元で把握し自己位置を認識するレーザーレンジセンサー(LRF)、段差センサーという3種類のセンサーにより自己位置の把握と障害物の検知を行い、自動運転を可能にしているという。

また清掃ロボット向けクラウドサービス「AMANO Robot Cloud」で、ロボットの運行状況や稼働状況をパソコンやタブレットで閲覧できる。複数台の一括管理と遠隔での清掃ルートの変更ができるため、現場管理者の工数を大幅に削減することができるという。


ちなみにアマノは、AI(人工知能)開発のPreferred NetworksとAI技術で自律移動する小型洗浄ロボット「HAPiiBOT(ハピボット)」を共同開発し、2022年10月から販売開始したことでも知られている。

■自動運転技術、「清掃」分野で実用化加速

自動運転清掃車や清掃ロボットは、実用化が加速しつつある。

中国でにコロナ禍をきっかけに自動運転清掃車や清掃ロボットの活用が進み、中国企業のidriverplus(智行者)が開発する屋外用自律運転清掃ロボ「VIGGO」は、日本で2023年4月に行われた実証実験でも採用されている。

少子高齢化などにより人材不足が課題となっている現在、清掃ロボットの開発や活用はこれからさらに進んでいきそうだ。


【参考】関連記事としては「「ギョロ目」ロボ、自動運転で床洗浄!320万円で登場」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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