近年、有望視されている市場の1つに「自動運転」市場がある。従来の自動車が自動運転車にいずれ全て置き換わるとすれば、イメージがしやすい。
しかし、それだけではない。自動車の中で運転手が運転をしなくてよくなるため、「可処分時間」が生まれる。その可処分時間に目をつけたさまざまなサービスが車内で展開されるようになり、そうしたサービスも自動運転市場の拡大の一翼を担うことになる。
そんな中、こうした市場の有望性に着目してさまざまな企業が参入をしつつあるが、一方でまだまだ自動運転市場への参入を躊躇していたり、もしくはまだその有望性に気付いていなかったりする企業もある。
特に、異業種からの参入はまだまだ目立っておらず、自動車業界の関係者から「あまり見慣れない会社だな」と思われてもいいので、早めにこの有望市場への参入を果たすのが賢明であると言えるのではないか。
【参考】関連記事としては「三菱UFJ、車中決済で「自動運転市場」に参入か DMPと合弁」も参照。
三菱UFJ、車中決済で「自動運転市場」に参入か DMPと合弁 https://t.co/vUcrGDv0Rx @jidountenlab #自動運転 #決済
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) November 6, 2022
■「ハード」と「ソフト」の両面で検討を
「自分の会社は自動運転と相性が良いのだろうか・・・」。もしそう悩んでいるなら、「ハード」と「ソフト」の観点から検討してみてはいかがだろうか。
ハードは「車両」。すなわち、「自動運転車」の製造で自分の会社が貢献できるか、という視点だ。自動運転車では従来の自動車ではあまり必要とされてこなかったパーツのニーズが生まれてくる可能性がある。例えば「照明」や「スピーカー」だ。
車内でエンタメサービスが提供されるようになれば、従来よりも高性能な照明やスピーカーなどが必要とされる可能性が高い。また、運転手だった人が車内でリラックスできるようになれば、リラクゼーション関連の製品を自動運転車向けに展開できるかもしれない。
ソフトは「サービス」のことだ。「可処分時間が生じた元ドライバーに利用してもらえるようなサービスを提供できないだろうか」。こういう発想で自社で現在展開している事業を見つめ直してみてはいかがだろうか。
■躊躇している時間はないかも・・・
自動運転市場はまだ黎明期だ。いま参入すれば、自動運転市場における特定の分野でフロンティアになれる可能性がある。自動運転レベル3の市販車をホンダが発売し、自動運転バスは国内外ですでに実用化されている。躊躇している時間はないかもしれない。
【参考】関連記事としては「自動運転はどこまで進んでいる?(2022年最新版)」も参照。