モビリティイノベーションアライアンスとは?自動運転などで連携

SIP連絡会議を引き継ぐ一般社団法人



一般社団法人「モビリティ・イノベーション・アライアンス」(所在地:東京都目黒区/理事長:天野肇)が、2022年7月1日に設立された。自動運転に関連する取り組みも同法人の活動内容に挙げられており、どんな法人でどのような取り組みをしていくのか、解説する。


■新たなモビリティの社会実装に向け幅広い活動

モビリティ・イノベーション・アライアンスは「革新的な移動に関する技術開発や社会実装を起動する会員主導の団体」となることを目指す法人だ。内閣府の戦略的イノベージョン創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」の取り組みの一環である、23の大学の学術関係者と公的研究機関等の連携体「モビリティ・イノベーション連絡会議」の活動を引き継いでいる。

新たなモビリティの社会実装に向け、モビリティ・イノベーション連絡会議で構築された幅広い学術ネットワークを発展させるべく、必要な政策提言や分野横断的な学術活動の提案を行っている。府省庁の枠を横断する政策や施策検討の取り組みなども支援しているという。

SIP自動運転において9年間開催されてきた「SIP-adus Workshop」の取り組みを踏まえ、自動運転がテーマの国際会議やワークショップの企画・運営も担う。

自動運転やモビリティ関連の研究者と日本政府や民間企業、海外研究機関などをつなぐワンストップ窓口として、産学官の連携活動や政府間の国際連携、共同研究活動なども支援する。新たなモビリティの社会受容性を向上させるための広報や啓発活動も企画、推進しているようだ。取り組み主旨に賛同して協力してくれる「賛助会員」も募集している。


■イベント「M-BIC」も主催
出典:M-BIC公式サイト

モビリティ・イノベーション・アライアンスは、東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構や同志社大学モビリティ研究センターとともに、「モビリティを活用したビジネス・イノベーション・コンテスト(M-BIC)2022」も主催している。

同コンテストは、学生を対象にしたモビリティ活用のビジネスアイデアのコンテストで、2022年度からスタートした。内閣府・デジタル庁が後援し、BOLDLYやティアフォーなど13の民間企業・団体が協賛している。

同コンテストのエントリー期間はすでに終了しており、参加する学生たちは全4回にわたる勉強会で自動運転の最新技術や法制度、民間企業の取り組みなどを学ぶ。2022年10月10日に中間プレゼン会が実施され、同年12月10日の最終審査会で、最優秀賞や優秀賞、特別賞などの受賞者が決定する。

▼M-BIC
http://webpark5061.sakura.ne.jp/2022/


■日本の自動運転社会実現へ寄与

新たなモビリティの社会実装に寄与することで、社会経済や学術研究への貢献を目指すモビリティ・イノベーション・アライアンス。幅広く活動する同法人の動向に、今後も注目していきたい。

▼モビリティ・イノベーション・アライアンスについて
https://mobilityinnovationalliance.org/aboutus

【参考】関連記事としては「自動運転関連の主な団体一覧(2022年最新版)」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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