中国の新興EV(電気自動車)メーカーNIO(上海蔚来汽車)は2022年6月20日までに、新型SUV(多目的スポーツ車)「ES7」を初公開した。
公式サイトによれば、ES7にはNIOが蓄積してきた最新の自動運転技術が「NIO Autonomous Driving」(NAD)として搭載されているという。自動運転レベルや作動条件などに関する情報が気になるところだが、公式サイトでは今のところは明確に説明されていない。
一方でNADについては、徐々に適用できる道路やシーンを拡張する、と説明されており、現時点では「高速道路の渋滞時」などにODD(運行設計領域)が限定されているのかもしれない。いずれにしても、さらに詳しい情報が出てくることを待ちたい。
■10のドライブモードを備える
ES7には、車両の周囲360度をカバーするセンサーや独自の知覚アルゴリズムなどが搭載されており、NADによる自動運転を実現するようだ。NIO Autonomous Drivingについては、以下のNIOの公式ページからも情報を確認できる。
▼NIO Autonomous Driving|Safe Autonomous Driving|NIO
https://www.nio.com/nad
ちなみにES7には、状況に応じて選択可能な10のドライブモードを備えているようだ。「スノー」「サンド」「イージーパススルー」「トレーラー」「エコ」「カスタム」などだ。
これらはADAS(先進運転支援システム)的な機能で、例えば「スノー」を選ぶと雪道に最適化した運転支援が行われるという。
■車内空間にも強いこだわり
また、ES7のインテリアは「セカンドリビングルーム」をイメージしており、広々かつ高級感のある車内空間となっている。窓には防音ガラスを採用し、シートヒーターを標準装備している。フロントシートにはマッサージ機能もあるという。
AR/VR対応デジタルコックピットシステム「PanoCinema」も標準装備されており、没入感のあるデジタルキャビン体験が可能となっている。
自動運転車では運転手だった人が運転以外のことをできるようになるため、車内空間の重要度が増す。こうしたことを意識し、NIOは確実に車内空間のさらなるグレードアップをしていきそうだ。
▼NIO公式サイト
https://www.nio.com/
【参考】関連記事としては「中国版テスラ「NIO」、2025年までに25カ国で展開へ」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)