NEXCO東、次世代高速道実現へ自動運転分野で共同研究

実証実験計画も策定



東日本高速道路株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:小畠徹)=NEXCO東日本=はこのほど、同社が掲げる構想「自動運転社会の実現を加速させる次世代高速道路の目指す姿」の進捗状況を発表した。


構想を対外的にアピールするために「愛称」と「イメージ動画」を作成し、公表したという。愛称は「moVision」(モビジョン)で、「Mobility」と「Vision」を組み合わせた造語だ。イメージ動画(5分41秒)は以下のURLから閲覧することが可能だ。

▼NEXCO東日本が目指す「新たなモビリティサービス」について
https://www.e-nexco.co.jp/activity/safety/future/

■研究所や大学などとの共同研究を推進

このほか、研究所や大学などと共同研究を推進し、構想の実現を加速させることについても説明している。具体的な共同研究としては以下の3つが挙げられている。

  • 自動運転車の普及拡大に向けた道路との連携に関する共同研究
  • 次世代ハイウェイラジオ(E-ハイラジ)に関する共同研究
  • データ利活用の取り組みに関する共同研究

このうち「自動運転車の普及拡大に向けた道路との連携に関する共同研究」の共同研究者は国土交通省の国土技術政策総合研究所などで、自動運転の実現に向けた車両の開発・普及状況を踏まえ、道路からの支援策に関する研究を進めるとしている。


このほか、「次世代高速道路の実現に向けた実証実験計画」も策定したという。自動運転車と手動運転車が混在する状況下において、道路管理の高度化に必要な情報収集・提供系の設備や有効な情報提供に関する実証実験を行うという。

実証実験区間イメージ=出典:NEXCO東日本(※クリックorタップすると拡大できます)
■自動運転の普及において重要な役割

自動運転はまず高速道路から始まる。歩行者などがおらず、道路構造も一般道に比べてシンプルだからだ。ホンダが世界で初めて実用化した自動運転レベル3(条件付き運転自動化)の技術も、高速道路に限定したシステムだ。

そんな中、高速道路を管理・維持するNEXCO東日本などの動きは、日本における自動運転の普及において非常に重要なものとなる。引き続き、NEXCO東日本がどのような動きをみせていくのか、関心が集まりそうだ。

【参考】関連記事としては「高速道での自動運転「上限120キロ以上」 NEXCO東日本が構想」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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