自動運転システム開発の独TERAKIは2022年3月20日までに、フードデリバリーの独Foodoraと提携し、スウェーデンのストックホルムの歩道での自動運転配送ロボの導入に向け、動いていることを発表した。
現在は当局から歩道を走行するための認可がおりるのを待っている状況で、計画通りに進めば、数カ月以内にフードデリバリーを開始する予定だという。配送ロボットは最大10キロの荷物を保温可能な区画に入れて運べ、1回の充電で8時間以上走行できるという。
配送ロボットは、センサー情報をAI(人工知能)でリアルタイム処理することで、人間に負けない精度で周辺環境を認識できるという。そのため、歩行者や自転車、信号などを正しく認識でき、適切な走行動作を行うことができるようだ。
■料理配送ビジネス、配送ロボで有望性アップ
TERAKIは、大手自動車メーカーと6年以上にわたって自動運転車用のソフトウェアを開発してきた。ストックホルムにおける自動運転配送ロボットの運用では、そのノウハウが生かされているという。
Foodoraは2022年末までに200万件のデリバリーを行うことを目指しており、3,500人以上の配達員を補完する存在として、配達ロボットを投入する準備をしている。
十分な数の配達ロボットが導入されれば配送効率・能力が飛躍的に高まり、フードの注文者にとっては受け取りまでの時間が短縮されるといったメリットがある。Foodora側にとっては配達のキャパシティが上がり、売上の増加が見込める。
事業者側にとっては中長期的なコスト削減につながる点も重要だ。当初は配送ロボットの導入費用が重荷となるが、省人化が進む分、将来的には配送コストの軽減に結びつく。
■日本にもオフィス、東京での展開も始まる?
ドイツに本社を置くTERAKIは、東京と韓国・ソウルにもオフィスを構えている。日本にもオフィスがあることから、東京などで自動配送ロボットを展開する可能性も十分に考えられる。TERAKIの今後の展開に注目していきたい。
▼TERAKI公式サイト
https://www.teraki.com/
【参考】関連記事としては「新規参入相次ぐ!自動配送ロボット、国内プレーヤーの最新動向まとめ」も参照。