比較サイトを運営する英Confused.comの調査による「自動運転車をサポートする体制が整った国ランキング」が、2022年3月13日までに発表された。
調査はOECD(経済協力開発機構)加盟国を対象に「政策・法規制」「テクノロジー・イノベーション」「消費者の受容性」「インフラ」という4つの部門に関して採点が行われ、総合点でランキング作成されている。
この調査はOECD(経済協力開発機構)加盟国を対象にしているため、中国は含まれていない点を念頭に置きつつ、結果を紹介していきたい。
■ランキング結果を一挙紹介
以下がランキング結果だ。1位は米国で、2位は日本、3位以下にフランス、英国、ドイツと続く。
順位 | 国 | スコア |
1位 | 米国 | 8.62 |
2位 | 日本 | 7.59 |
3位 | フランス | 7.37 |
4位 | 英国 | 6.92 |
5位 | ドイツ | 6.74 |
6位 | カナダ | 6.47 |
7位 | スウェーデン | 6.34 |
8位 | イスラエル | 6.03 |
9位 | オーストリア | 5.85 |
10位 | スイス | 5.58 |
11位 | フィンランド | 5.54 |
12位 | オランダ | 4.78 |
13位 | スペイン | 4.47 |
14位 | アイルランド | 4.38 |
15位 | オーストラリア | 3.97 |
16位 | 韓国 | 3.75 |
17位 | ベルギー | 3.53 |
17位 | デンマーク | 3.53 |
19位 | ノルウェー | 3.39 |
20位 | ポルトガル | 3.08 |
1位はアメリカ、唯一の8点台
10点満点中、米国は唯一の8点台で、自動運転開発企業の50社がアメリカに本社を置いていることと、自動運転関連の特許を12万7,000件以上保有していることが大きな要因となったようだ。ちなみに米国の運転手の多くは、自分で運転しなくてもいいことを望んでいるという。
2位の日本、法改正が高い評価
2位の日本は、自動運転に関する法律をすでに定めていることなどが評価され、「政策・法規制」において満点を獲得した。日本では条件付きでアイズフリーが可能な「自動運転レベル3」に対応できるよう、2020年4月に改正道路交通法が施行されている。
3位以下に欧州の3カ国
3位のフランスは、人口100万人あたりのEV(電気自動車)充電器の数がアメリカの2倍近くあることや、道路の品質や消費者の受容性で高い評価を得た。
イギリスは4位。イギリス企業は自動運転開発に投資をしているが、一方で国民の関心はそれほど高くなく、2021年の国民の関心は前年比で11%減少しているという。ドイツは5位だった。
■中国が加われば上位の顔ぶれは変わる?
冒頭触れた通り、この調査はOECD加盟国を対象に実施されているため、中国は含まれていない。しかし中国では自動運転タクシーの実用化が加速しており、政府も自動運転車の普及を後押ししている。
もし調査対象に中国が含まれれば、トップ3の顔ぶれは少し変わった可能性が高いことは指摘しておきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転ランキング、まとめて紹介!「国別」や「メーカー別」の調査結果は?」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)