自動運転車、「緑ナンバー」で運行 「鳥取砂丘」周辺の公道で

2022年2〜3月の計10日間、仏ナビヤ製「ARMA」で



出典:WILLERプレスリリース

事業用の緑ナンバーが付いた自動運転車が、鳥取県鳥取市の「鳥取砂丘」周辺の公道を走行する。車両は仏ナビヤ製の「ARMA」。2022年2〜3月の計10日間、実証実験として車両を運行させるという。試乗モニターも2月1日から特設サイトで募集する。

■そもそも「緑ナンバー」とは?

そもそも「緑ナンバー」とは何だろうか。







自動車は「自家用自動車」と「事業用自動車」の2つに分けられ、緑ナンバーとは運送業に使用する事業用自動車に取り付けるナンバープレートのことだ。緑ナンバーの自動車は他者から依頼された貨物や人を、運賃を受け取って輸送することができる。

■いつでも手動運転モードに切り替え可能

ARMAは、運転席やハンドル、アクセル、ブレーキペダルのない自動運転EV(電気自動車)だ。実証実験ではセーフティオペレーターが乗車し、セーフティオペレーターが危険を察知すると手動運転モードに切り替える。

前方約3メートル以内に障害物を検知すると、車両は自動停止する。このほか、緊急時には車内外のレバーを手動操作してドアをあけることができ、緊急脱出ハンマーで窓を割って脱出することも可能だという。

今回の実証では主に運行技術の検証やオペレーター教育を実施する。報道発表によれば、鳥取砂丘の東側エリアと西側エリアをつなぐ片道2キロを、1日4往復運行するという。ちなみに今回は、車窓に砂丘や市内観光地の映像を投影するアトラクション的な要素も含んでいる。

■WILLERや日ノ丸自動車が実施

実証実験は、自動運転事業にも取り組む高速バス大手のWILLER、日ノ丸自動車、日本交通、一般社団法人「麒麟のまち観光局」で実施する。

日ノ丸自動車と日本交通が運行計画の策定・運行を、麒麟のまち観光局が観光地でのエリア内の回遊性や周遊観光コンテンツの検証を、WILLERがサービスの企画・開発とシステム・車両提供を担う。鳥取市や鳥取砂丘会館なども実証に協力する。

緑ナンバーを付けて行われる今回の実証実験。運賃が発生しない場合には緑ナンバーである必要はないが、報道発表では「将来的な無人自動運転サービスの実現に向け環境を整えます」とされており、将来を意識しての取り組みと言えよう。

ちなみに日本の公道での「路線バス×自動運転」の代表例ともいえる茨城県堺町の自動運転バスでも、乗車運賃は無料のため「白ナンバー」での運行となっている。

この写真で分かる通り、ナンバプレートは白ナンバーとなっている=出典:境町公式サイト

鳥取砂丘エリアで将来、自動運転車の移動サービスが本格的に運行することになるのか、注目だ。

【参考】関連記事としては「自動運転シャトル、e-Palette、Origin、ARMAの国内バトル勃発へ」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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