メルカリが「自動車メーカー」に?電動モビリティ「poimo」に脚光

Innovative Technologies 2021で高評価



出典:mercari R4D公式サイト

「メルカリがクルマ事業に参入するの!?」と思ってしまう読者もいるかもしれない。

デジタルコンテンツ協会は2021年10月29日までに、コンテンツ産業の発展に大きく貢献することが期待される技術を発掘・発信する事業「Innovative Technologies 2021」で、空気で膨らむ新しい電動モビリティ「poimo(ポイモ)」などの技術を採択したことを発表した。


このpoimoは、メルカリの研究開発組織である「mercari R4D」と東京大学川原研究室・新山研究室が共同で研究開発している電動モビリティだ。フリマサービスを主力事業として手掛けるメルカリだけに、「メルカリ×モビリティ」に驚きを感じる人も少なくないはずだ。

■特に評価された点は?

poimoに関しては、「移動のパーソナライズ」「モビリティのカスタマイズ」という特性が時流に合っており、将来的にスタンダードな乗り物になる可能性を秘めていると評価された。見た目も美しく愛着の湧く愛らしいフォルムだと高い評価を受けた。

poimoは2021年11月17〜19日に幕張メッセで開催される「デジタルコンテンツ EXPO 2021」で体験できるという。

■poimoプロジェクトとは?

未来の乗り物として表彰を受けたPoimoは「ラストワンマイル」を担うために開発されているモビリティで、「Portable and Inflatable Mobility(持ち運びでき、膨らませることのできるモビリティ)」の頭文字をとっている。


専用のソフトウェアを使って欲しい乗り物をイメージしたポーズを撮影すると、体格や乗り方にマッチしたパーソナルモビリティがデザインされる。

インフレータブル(空気を入れて膨らますもの)によりボディが軽量化され人が持ち運べるほど軽く、柔らかくて安全、かつ空気を抜いて折り畳めばバッグに入るほど小さくなるのが特徴だ。従来の乗り物の「重い、硬い、場所をとる」というイメージをくつがえしている。

無線給電の研究グループと協力し、ワイヤレス・バッテリーレス構造を開発しており、将来的には自動運転技術も組み合わせることを目指している。物流用途での利用も検討されているようだ。

■ラストワンマイルの配送で活用も?

フリマアプリを主力に展開するメルカリ。最近物流事業に参入したこともあり、将来的にメルカリがpoimoが自動運転化し、ラストワンマイルの配送で活用するかもしれない。東京大学とのタッグでpoimoが今後さらにどのように進化していくのか、注目だ。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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