大阪万博のエアタクシーサービス、主役は「SkyDrive」に!?

実証事業、唯一の機体メーカーとして採択



出典:2025年日本国際博覧会協会

空飛ぶクルマ」を開発する株式会社SkyDrive(本社:東京都新宿区/代表取締役CEO:福澤知浩)が応募した取り組みが、大阪府の「空飛ぶクルマの実現に向けた実証実験」に採択された。

2025年の万博においてエアタクシーの導入を目指している大阪府。今回の公募で採択された5つのプロジェクトの事業者のうち、SkyDriveは唯一の機体メーカーで、大阪万博でSkyDriveの機体が活用される可能性がぐっと高まったと言える!?


■空飛ぶクルマのフルスケール展示機などを紹介

今回の公募事業の補助金額の上限は500万円で、補助事業の実施期間は2022年3月31日までとされている。採択された事業の実証実験は大阪府内のフィールドで実施される予定だ。

ちなみに今回の公募における審査ポイントは、将来のビジネルモデルの具体性や実証実験の実現性などだったという。

SkyDriveは空飛ぶクルマの認知度や社会受容度を確認し、将来的な事業の可能性を検証する。さらに、生活者モニターを対象にドローンによる海上飛行を実演したり、空飛ぶクルマのフルスケール展示機や周辺技術・サービスを披露したりするという。

■エアタクシーサービスを下支えする取り組み

SkyDrive以外の採択事業の事業者は、ANAホールディングス、日本航空(JAL)、FaroStar、三井物産で、エアタクシーサービスを下支えするための実証実験を実施する予定だ。


ANAホールディングスは、ビルの屋上にある既存ヘリポートを空飛ぶクルマの離着陸場としての利活用できるかを調査する。JALは、実際の飛行風景を使ったバーチャルフライト体験によって、エアタクシーに対する顧客の期待度がどう変化するのかなどを検証する。

エアモビリティの自動管制アプリサービスを提供するFaroStarは、大阪ベイエリアで空飛ぶクルマを想定したドローンを飛行させ、自動管制の実効性を検証する。

三井物産はエアモビリティ統合運航管理プラットフォームの確立を目指しており、エアモビリティを模したドローンを飛行させ、統合運航管理の実効性などを検証するようだ。

■エアタクシーサービスは「総合力」で実現

空飛ぶクルマの主役はSkyDriveのような機体メーカーかもしれないが、エアタクシーサービスは決して機体さえあればいいわけでなはなく、離発着場や自動管制、統合運航管理システムなどを含めた総合力で実現するものだ。


そういう意味でも今回の5事業者の取り組みは、いずれも大いに注目に値するべきプロジェクトだと言える。

▼大阪府『令和3年度 新エネルギー産業(電池関連)創出事業補助金「空飛ぶクルマの実現に向けた実証実験」編』
https://www.pref.osaka.lg.jp/energy/evtol/zissyou-soratobu.html

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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