2022年に7000億円市場の車載ディスプレイ、自動運転など見据え開発盛んに

SMKの静電容量方式タッチパネルにも注目





出典:SMKプレスリリース

自動運転車やコネクテッドカーが当たり前となる時代には、車内の様相が大きく変わる。自動運転化によって誰も運転に関与する必要が無くなることから、乗員向けに情報を発信するツールがさまざまな形態で搭載されるようになる。

いまより多くのディスプレイが車内に搭載され、フロントガラスやサイドガラスもディスプレイ化されることが考えられる。そして各ディスプレイの機能はいまより高度化し、タッチパネルなどもより進化していくはずだ。







調査会社の矢野経済研究所が2019年10月に公表した車載用ディスプレイ世界市場の調査によれば、2020年以降、車載用ディスプレイの世界出荷数は年率4%以上のプラス成長を遂げる見込みだという。富士経済が2018年10月に公表した調査では、車載ディスプレイの世界市場は2022年には7000億円を超える見込みだという。

こうした見通しを背景に、自動車産業に関わる企業がこの好機をとらえるため、いまディスプレイ関連の様々な開発に力を入れている。

■SMK、ガラスセンサーを用いた静電容量方式タッチパネルを開発

電子機器メーカーであるSMK株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役社長:池田靖光)の最近の発表も、車載ディスプレイ市場の盛り上がりを感じさせるものだ。

その発表は、ガラスセンサーを用いた大型局面カバーガラス付きの静電容量方式タッチパネルを車載ディスプレイ向けに開発したというものだ。そのタッチパネルの名称は「CapDuo Touch−S」。センターインフォメーションディスプレイ(CID)やメーターパネルでの使用を想定しているようだ。

同社は、車載向けの12インチを超えるタッチパネルにおいてこのような製品は「業界初」としている。通常の曲面ディスプレイに加工されるフィルムセンサーではなく「ガラスセンサー」を採用したことで、偏光サングラス着用時に見られる「虹見え」などを防止し、良好な視認性も実現したという。

ディスプレイの操作方法は現在の「抵抗膜式」から「静電容量式」に今後移行することが見込まれており、今回SMKが開発した静電容量方式タッチパネルは、今後注目を集めていきそうだ。

■車載ディスプレイの開発や取り組み、国内外で盛んに

車載ディスプレイ関連の開発は最近、国内外で盛んに行われるようになってきている。

ヤマハ発動機とソニーは2019年8月、窓の代わりに高精細ディスプレイを搭載した自動運転車を開発したと発表している。このディスプレイには、道案内や店舗情報、エンターテインメント情報、配信ニュース、広告などの情報を表示することが可能だという。

次世代自動車向けソフトウェアを開発する米Cerence(セレンス)は2020年1月に開催された「CES 2020」で、フロントガラスを丸ごとディスプレイ化する技術を発表した。この発表では、ディスプレイ内の情報をジェスチャーで操作できることも話題となった。

自動車が進化を遂げていく中で車載ディスプレイも進化していく。イノベーションは車両そのものだけではなく、車載ディスプレイを含む各パーツでも起きつつあるのだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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