道の駅拠点!200円自動運転サービス、利用者1日4→9人に急増

秋田県「かみこあに」で1カ月提供した結果は?





国土交通省は道の駅を拠点とした自動運転サービス展開に取り組んでいる。2017年から実証実験を全国18カ所で実施し、その実験結果を踏まえてサービス商用化の第1弾の場として選ばれたのが、秋田県上小阿仁村の道の駅「かみこあに」だ。

この道の駅では2019年11月30日から自動運転による有償サービスが展開されており、このほど国土交通省が約1カ月間の利用状況を発表した。どれだけ利用者がおり、どのようなことが課題に挙がっているのだろうか。公表された資料を読み解いていこう。







▼道の駅「かみこあに」を拠点とした自動運転サービス 1ヶ月間の利用状況について|国土交通省
http://www.thr.mlit.go.jp/bumon/kisya/kisyah/images/79254_1.pdf

■「かみこあに」における自動運転サービスの概要は?

まずこの自動運転サービスだが、国土交通省の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」第2期として、自動運転の商用化に向けた取り組みの一つとして実施されている。高齢化が問題視されている中山間地域で住民の生活の足を確保することにつなげることなどが目的だ。

車両にはヤマハ発動機製の7人乗り車両を使用し、一般車両が進入しない専用区間も設けて実施しているという。自動運転は電磁誘導線を使う形式だ。運営主体はNPO(非営利法人)法人「上小阿仁村移送サービス協会」で、有償ボランティアがセーフティドライバーとして車両に同乗し、運行を監視している。

道の駅「かみこあに」を拠点とした全長4kmのルートを走行し、最高速度は12キロ、1回の運賃は200円だ。現在は高齢者の送迎のみを行っているが、農作物や日用品などの配送を行う時期も調整中のようだ。

出典:国土交通省東北地方整備局道路部
■約1カ月間の自動運転サービスの利用状況は?

国土交通省が発表した2019年12月1〜26日までの約4週間の利用分析によると、この自動運転サービスに乗車した利用者は合計186人で、26日間で割ると1日平均で約7人が利用していることになる。

1日の平均利用人数を1週間ずつ見ていくと、1週目は1日平均4.0人、2週目は同7.0人、3週目は同8.9人、4週目は同9.4人となっており、週を追うごとに平均利用人数は増えている。今後は当面、1日平均15人を目標とするという。

利用者人数は天候の影響を受けた。好天候の日は平均10人、悪天候の日は平均4人であったという。運行スケジュールは、定期便として午前と午後それぞれ1便と、定期便の間に事前予約によるデマンド運行を行っているが、デマンド運行の割合が多い傾向にあった。

また自動運転サービスの利用者増加に向け、道の駅やコンビニなどとのタイアップや、寒さ対策で車両に足元ヒーターや電気毛布をおく取り組みも行った。こうした利用者増加を図るための取り組みは、有償サービスとしての持続可能性を高めることに貢献する。

出典:国土交通省東北地方整備局道路部
■【まとめ】意見を反映し、さらなる利便性向上へ

全国初として導入された道の駅における有償の自動運転サービスは、今後も利用者の意見を反映するなどして利便性向上を目指す。移動の問題が深刻化する中山間地域で自動運転が活躍する第一歩として、今後も動向を見守りたい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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