3Dプリンティング技術も活用して自動運転車を作るという、チャレンジ精神旺盛な企業がある。米Local Motorsだ。一体どういった企業なのか。
■世界中に展開しつつある「Olli」を製造
Local Motorsは2007年設立の自動車メーカーで、3Dプリンティング技術を用いて車両部品を生産している。コンピュータに保存されたCADという設計ファイルから直接生産できるため、生産期間の大幅な短縮に成功している。
具体的には、エンジニアやデザイナーによる部品デザインを、「マイクロファクトリー」という同社の工場内の3Dプリンターで製品化する。こうした工程により、通常なら数年かかる新車両の開発も数カ月でこなせるようになるという。
Local Motorsの主要な車両には、車体の8割が3Dプリンタで生産された低速自動運転シャトルバスの「Olli(オリー)」がある。すでにニューヨーク州立大学バッファロー校などと提携し、大学構内などで実際に運行されている。
海外展開にも積極的で、サウジアラビアやイタリアのトリノなどでの導入実績もある。また2020年11月には、トヨタなどが出資する未来創生2号ファンドが、Local Motorsの親会社であるLM Industries Groupに対して投資を行ったことが発表されている。
■1カ月間での納車台数が過去最多を記録
Local Motorsは車両の生産を拡大しており、2021年8月には1カ月間での納車台数が過去最多だったという。台数は公表されていないが、順調に事業を拡大しているようだ。
2021年9月にCEO(最高経営責任者)に就任したVikrant Aggarwal氏は「我々のチームは素晴らしい基盤を築いてきており、次の成長段階に入るにあたり、私はLocal Motorsを成長させ、拡大し続けることを楽しみにしている」と述べている。
Local Motorsの今後の動向に、引き続き注目だ。
▼Local Motors公式サイト
https://localmotors.com/
【参考】関連記事としては「3Dプリンタで自動運転車に革新!Local Motorsにスパークスが投資」も参照。