グーグルの自動運転部門ウェイモ、自社開発LiDARを「他業種」限定で提供

技術進化と低価格化の2つが狙い



出典:ウェイモ社公式ブログ

米グーグル系の自動運転開発企業ウェイモは2019年3月8日までに、自社で開発する自動運転車両用のLiDARセンサーを自動運転分野以外の企業に限定して提供することを公式ブログで明かした。

ウェイモは自動運転開発に着手した当初は市販のセンサーを導入していたが、求める性能が得られなかったため、2011年から独自でセンサー開発を開始した。既存車両に自社開発のセンサーや自動運転ソフトを組み込み、自動運転レベル4(高度運転自動化)以上の技術を搭載させていく方針を明確にしている。


公式ブログによると、LiDARセンサーの提供対象とするのは、ロボット工学やセキュリティ、農業技術など、自動運転と直接関係のない領域の企業に限定する。他社にLiDARを提供すれば広くフィードバックを得られる。同社はこうしたフィードバックをLiDAR技術の進化につなげていきたい考えとみられる。

自動運転の目とも呼ばれ、重要な要素技術であるLiDARは近年開発競争が加速している。スタートアップ企業の参入も多く、オーストラリアのBaraja社が2019年1月に3200万ドル(約35億円)の資金調達を達成するなど、大手による資金投入も積極的に行われている分野だ。

近年は量産化に向けて低価格化が進んでおり、10万円を切る商品も登場している。

【参考】ウェイモの自動運転開発については「グーグル系ウェイモ、自動運転車の「生産工場」建設へ ソフト搭載させレベル4車両に改造」も参照。



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