いすゞ自動車株式会社(本社:東京都品川区/代表取締役社長:片山正則)と日野自動車株式会社(本社:東京都日野市/代表取締役社長:下義生)は2019年6月11日までに、共同で開発した国産初のハイブリッド連節バスを発売することを発表した。
通常のバスを2台連結したような形状で最大120人までの大量輸送に対応し、1人のドライバーで運べる乗客が増えるため利便性と輸送効率の向上が期待できる。将来的にはMaaSサービスでの活用も想定しているようだ。
■先進安全機能を多数搭載
この連節バスには様々なICTシステムが搭載されており、まず路線バスとして世界で初めて「ドライバー異常時対応システム」を搭載した。これは、ドライバーが急病などで運転できなくなった際に、乗務員や乗客が非常スイッチを押せば減速して安全に停止する機能だ。
運転中の安全機能としては、赤信号注意喚起・減速支援、右折時注意喚起、信号待ち発射準備案内などを搭載している。また、ミリ波レーダーで前方車両や障害物を検知し、衝突の危険がある場合はディスプレイと警報でドライバーに注意を促す機能も搭載している。車両の内外には複数のカメラが設置され、ドライバーがモニターで監視することもできる。
バス停での正着制御技術も搭載している。路面に設置した誘導線をカメラでとらえ、ハンドルとブレーキを自動制御して正確な場所に停車することで隙間や段差を解消し、乗客の円滑な乗り降りが可能になる。
報道発表によれば、新型連節バスは内閣府が推進する次世代都市交通システムでの活用を想定しているという。今後の市場ニーズ動向を踏まえ、社会実装を進めていく方針だ。
【参考】政府主導での自動運転バスの実証実験も「自動運転バス、実証実験は「小型」から「中型」へ 国交省・経産省が発表」も参照。