グラブが爆速1億DL突破 東南アジアでライドシェア事業

ベンチャー投資事業にも参入



東南アジアライドシェア大手でソフトバンクが筆頭株主のグラブタクシー(GrabTaxi)=本社:シンガポール=は2018年6月6日、モバイルアプリのダウンロード回数が1億回を突破したと発表した。ダウンロード回数がこの1年で大幅に伸び、2017年6月から総ダウンロード回数が倍増したという。


同社は既に東南アジア217都市でライドシェアサービスを展開している。グラブを利用してビジネスを行うユーザーも2017年の133万人から660万人まで増加したという。グラブはまた報道発表で、東南アジアの全ての主要都市で料理宅配サービス「GrabFood(グラブフード)のサービス提供を開始したことも明らかにしている。

グラブは2012年に設立し、2014年にはソフトバンクが2億5000万ドル(約270億円)を出資したことで注目を集めた。東南アジアの配車サービス市場は2025年までに200億ドル(約2兆2000億円)規模まで拡大することが予想されており、今後の一層の事業成長が見込まれる。

【参考】ソフトバンクグループのライドシェア事業については「【速報】ライドシェア乗車数、1日3500万回 ソフトバンク傘下Uberなど4社|自動運転ラボ 」も参照。
■今後2年間でスタートアップ8~10社に投資

同社はグラブ・ベンチャーズ(Grab Ventures)を設立させる形でベンチャー投資事業に新規参入したことも発表している。事業ビジョンなどの面でグラブと相乗効果が見込める企業を見極め、今後2年間で8~10社のスタートアップ企業などとパートナーシップ協定を締結し、投資を実施する。

グラブの登録ドライバーや配送パートナー、商業パートナーを含むネットワークの活用を促し、ライドシェアの起点とした新たな交通・物流経済圏の構築を目指す。


アンソニー・タン最高経営責任者(CEO)は報道発表で「グラブのサービス提供地域、技術力などの市場特有の運用ノウハウといった部分で、スタートアップを支援していく」と述べている。東南アジアの政府機関と協力して投資事業を推進していくという。

【参考】東南アジアにおけるライドシェアの現状は「配車アプリの米アーケード・シティー、タイなど東南アジア8カ国に進出へ|自動運転ラボ」も参照。今回発表されたグラブのベンチャー投資事業については「プレスリリース」も参照。

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