日本でもASEANでも使えるMaaSサービス開発!WILLER、ベトナムで合弁会社

「アジア志向」な日本の高速バス大手

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高速バス大手のWILLER株式会社(本社:大阪府大阪市/代表取締役:村瀨茂高)とベトナムのVTI Joint Stock Companyは、MaaSアプリ開発を目的としたジョイントベンチャー「WILLER VTI Company」を2021年4月1日に設立した。

VTI Joint Stock CompanyはベトナムのITアウトソーシング企業で、2018年からWILLERと協力し、これまでにベトナムでタクシー配車アプリの開発や都市間バス販売管理システム「ASEAN-WiLL」を開発してきた。

新たに設立したWILLER VTI Companyでは、主にWILLERが日本やASEANで展開するMaaSサービス「mobi」や「Trip」のアプリやウェブサービスのシステム開発を行い、日本とASEANで共通利用可能なモビリティサービスの実現を目指す考えのようだ。

同社のCEOに就任したTran Xuan Khoi氏は「日本やシンガポールにおける少子高齢化問題、ベトナムや発展途上国における渋滞や交通事故、環境汚染といった、それぞれの国における社会課題は深刻であり、これらをテクノロジーを活用して解決するためにジョイントベンチャーを設立した」とコメントしている。

■「アジア志向」のWILLERに注目

WILLERは日本のモビリティ企業の中でもアジア展開に積極的で、これまでにもさまざまな取り組みを行ってきた。

2020年7月には、インテル傘下のイスラエル企業Mobileye(モービルアイ)と日本・台湾・ASEANにおける自動運転ソリューションの提供に向け協業することを発表した。Mobileyeは自動運転向けの画像解析技術を武器に、自動運転領域で世界的に注目を集める企業だ。

2020年12月には、WILLERのシンガポール子会社がエンジニアリングサービス事業を展開する同国のST Engineeringと協力し、シンガポール国内で自動運転の実証実験をスタートさせた。

この実証実験では仏NAVYA製の自動運転バス「NAVYA ARMA」が使用され、セーフティオペレーター同乗のもと、約1.2キロの運行ルートを走行するというものだ。期間は2年間で、自動運転による旅客輸送システムについて安全性や持続可能性を検証するという。

アジア展開に積極的なWILLERの取り組みに今後も注目だ。

【参考】関連記事としては「日本のWILLER、シンガポール国立庭園で自動運転バスの実証実験」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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