タクシーの事前確定運賃スタート!計算に使う「統一係数」とは?

国土交通省発表、配車アプリ利用で





国土交通省は2019年10月27日までに、タクシーの「事前確定運賃」を認可したと発表した。まず関東を中心に事業者約160社(10月25日時点)のタクシーを対象に導入され、所定の配車アプリを使うことで事前確定運賃が利用可能となる。







事前確定運賃について国土交通省は「配車アプリ等で入力された乗降車地の地図上の走行距離と推計所要時間等を踏まえて算出するタクシー運賃」としている。簡単に言えば、タクシーに乗る前に迎車料金などを含めた合計がいくらになるかが分かる仕組みだ。

乗車料金が事前に分かればタクシー利用者の料金に関する不安が減る。土地勘や距離感がない訪日外国人にとっても、事前に料金が分かることで安心してタクシーに乗りやすくなる。

この事前確定運賃はまずは、みんなのタクシー社の「S.RIDE」、JapanTaxi社の「JapanTaxi」、ディー・エヌ・エー(DeNA)社の「MOV」で利用可能となる。当初は関東3県の所定エリアを中心に利用可能となり、JapanTaxiでは10月28日から北海道でも一部対応を開始するようだ。

■事前確定料金はどのように計算?

この事前確定料金はどのように計算されているのだろうか。タクシーは移動中に渋滞などに捕まることもあるのになぜ事前に料金を確定できるのか、疑問に思った人もいるのではないだろうか。具体的には事前確定運賃は以下のように計算される。

(初乗り運賃+加算運賃)× 統一係数+迎車料金=事前確定運賃

この数式の中で「統一係数」という言葉が登場するが、これは営業区域ごとに曜日や時間で渋滞状況などを考慮して定められたもので、例えば東京都の場合は下記のように具体的に定められている。(画像をクリックすると拡大できます)

例えば東京都の「特別区・武三交通圏」で月曜日の15時台に乗車した場合、統一係数は1.27となる。例えばこの場合で、初乗り料金が420円、距離による加算運賃が1920円、迎車料金が420円となるケースは、事前確定料金は下記のように計算される。

(420円+1920円)× 1.27+420円=3390円
※1円単位は四捨五入して算定される。つまりこの計算では「(420円+1920円)× 1.27=2971.8円」となるが、「2971.8円」は「2970円」と判断される。

今回導入が開始されるエリアについての統一係数は10月11日付の公示で公表されている。その内容は「http://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_koutu/tabi2/taxi_jigyoukaisi/date/kakutei_keisuu.pdf」から確認することが可能だ。

■業界の改革へ、まず「事前確定料金」がスタート

タクシー業界における事前確定料金は、業界の改革に向け、これまで実証実験などが行われてきた経緯がある。また事前確定料金以外でも、「相互レイティング」や「ダイナミックプライシング」、「タクシーシェア」、「タクシー全面広告」などが活性化案として掲げられている。

事前確定料金の利便性が利用者に高く評価されれば、今後のこうした活性化案に対する注目も高まりやすい。タクシー業界の動向に引き続き注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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