自動運転を高精度化!村田製作所が6軸3D MEMS慣性力センサーを開発

2020年12月末ごろから量産予定





総合電子部品メーカーの村田製作所(本社:京都府長岡京市/代表取締役会長兼社長:村田恒夫)は2020年5月31日までに、自動運転の高精度化に貢献する6軸ワンパッケージの3D MEMS慣性力センサー「SCHA600シリーズ」を開発したことを発表した。

「ASIL D」を要求されるシステムに対応可能なセンサーだという。ASIL(Automotive Safety Integrity Level)とは自動車の安全水準のことで「A〜D」で表され、「ASIL D」は最も高い安全レベルが求められる。







量産開始は2020年12月末ごろを予定しているという。

出典:村田製作所プレスリリース
■センサーの特徴は主に3つ

今回発表されたセンサーの特徴は3つある。1つ目は「車載システムの高性能化と設計自由度向上に貢献」(報道発表)することだ。独自の3D MEMS(3次元・マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)構造によって「優れたセンサ精度」「低ノイズ」「高い耐震動性」を実現したという。

また、自動運転技術に必要な「角速度センサー」や「加速度センサー」をワンパッケージ化したことで、設計の自由度が高まったという。

2つ目は、異常検知を自己判断する「自己診断機能」だ。特許を取得済みの同機能では、リファレンス信号(外部同期)を用いたモニタリング、通信異常・エラーを確認するためのチェックサムなどを通じて、異常信号の検出が可能だという。

3つ目は「車載システムの安全性」だ。Automobile Electronics Council(車載電子部品評議会)が定める集積回路・IC向けの業界標準である「AEC-Q100」に対応した高い安全性を誇るという。

■「村田製作所×自動運転」のこれまでの動き

村田製作所は、これまでの製品開発で培ってきた高い技術力を武器に、自動運転領域への取り組みを強化している。

2018年7月には、センサー情報と画像技術を組み合わせた高精度路面感知システムの実証実験の開始を発表した。このシステムの目的は、道路保全のための点検作業を効率化させることだ。同社は同システムの実用化で自動運転社会への貢献をしていきたい考えを示している。

2019年9月には「名古屋カーエレクトロニクス技術展」に出展し、自動運転の高度化に貢献する「V2X(Vehicle to X)モジュール」のほか、「慣性力センサ・超音波センサ」「シリコンキャパシタ」「円筒形リチウムイオン電池」などの製品を紹介している。

■【まとめ】要素技術で自動運転に貢献

自動運転車両は要素技術の集大成として完成する。村田製作所はさまざまな要素技術を自動車業界向けに提供することで、自動運転の早期実現に向けた業界の動きを下支えしている。今後の自動運転領域での取り組みにも注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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