「スマート農業」へシフトしつつある昨今。採算性などの課題も解決すべく、自動運転技術を農業分野に応用しようと取り組む企業が増えている。大手企業だけでなくベンチャーやスタートアップの動きも活発だ。
そんな中、自律走行型ロボットを活用して農業の効率化を目指すスタートアップ企業の株式会社レグミン(東京オフィス:東京都中央区/代表取締役:成勢卓裕、野毛慶弘)がこのほど、新たな資金調達を実施した。
同社に投資したのは、kemuri ventures合同会社によるフードテック特化型ファンドの「食の未来ファンド」で、同社の岡田博紀代表パートナーは「レグミン社の優秀な30代の経営チームを、経営面と事業面でサポートを行っていきます」としている。
投資を受け、代表取締役の野毛慶弘氏は「食の未来ファンドを中心に他のフードテックスタートアップのみなさまと意見交換や議論を重ねることで、お互いより良いプロダクトを作れると確信しております」とコメントしている。
■コンセプトは「ロボットと人が協業して野菜を作る」
2018年5月設立のレグミンは「ロボットと人が協業して野菜を作る」をコンセプトに事業に取り組んでおり、農業が抱える収益性の低さや高負荷な労働環境、新規就農の難しさなどの課題をロボットで緩和し、生産性の向上や省人化の実現を目指している。
具体的には、自律走行型ロボットや画像解析を用いた作物管理・農作業の支援をはじめ、農地調達や流通・販売などもサポートしている。
2019年1月に小松菜の栽培コストを75%削減する目標を掲げ、種まきから収穫までを自動化するプロジェクトを開始した。また、2月には静岡県清水町と実証実験の実施などに関するパートナーシップ協定を締結している。
そのほか、米半導体大手NVIDIAのAIスタートアップ支援プログラム「NVIDIA Inception Program」のパートナー企業に認定されたことでも知られ、NVIDIAのGPUハードウェアの利用やNVIDIAからの技術支援を通じ、AI技術の研究開発を前進させている。
■「自動運転×農業」の取り組みに期待感
少子高齢化による労働人口の減少が日本の農業の未来に暗い影を落とす中、「自動運転×農業」の取り組みに対する期待感は大きい。そんな中、レグミンが新たな資金調達によってどれだけ事業を前進させられるか、今後に注目だ。
【参考】関連記事としては「救え農業界!自律走行ロボ開発のレグミン、1.3億円の追加調達!自動運転技術を活用」も参照。