高齢者団地の「距離のバリア」をぶっ壊す!自動運転車を駆使

JKK東京や群馬大、2021年10月に実証実験



出典:JKK東京プレスリリース

賃貸住宅事業などを手掛ける東京都住宅供給公社(本社:東京都渋谷区/理事長:中井敬三)と群馬大学は、自動運転車両を活用した移動支援の実証実験を2021年10月に実施する。事業費の一部は東京都が負担する。

この実証実験は、東京都の大規模団地に住む高齢者の「距離のバリア」の課題を解消することを目指す取り組みだ。ここでいう「距離のバリア」とは、バス停などが遠いことで外出が控え目になっている状況のことを指す。







両者は郊外型の団地で高齢化が進む中、移動支援サービスを検証するための共同研究契約を締結したという。

■町田木曽住宅で「距離のバリア」を取り除く

実証実験の舞台となる東京都町田市の町田木曽住宅は、1969〜1971年に建てられた全85棟4,330戸からなる大規模団地だ。

実証実験では自動運転車による移動のサポートなどを行い、将来的な事業化を目指す上でのニーズなどを調べる。また、実証実験では団地内の商店街で購入した商品を自宅に届けるサービスも行うという。

ちなみに以下が実証実験で使用する自動運転車だ。障害物検知や位置測定のためのレーザーセンサーが搭載されているほか、信号の色の認識などに使う全方位カメラなども設置されている。

出典:JKK東京プレスリリース

実証実験は2021年10月中旬〜下旬に行われる。約25カ所の乗降場所とあらかじめ設定されたルート上で、利用者が希望する時間と乗降場所間を走行する。「自動運転レベル2」で走行し、同乗しているドライバーが必要に応じて手動運転をするという。

利用料は無料だが、事前に電話か対面での予約が必要だ。

■群馬大学やヤマト運輸なども実証実験に参加

東京都住宅供給公社は実験全体の統括を担い、群馬大学と群馬大学発のベンチャーである日本モビリティが自動運転車両の提供と管理を担う。地元の交通事業者である神奈中グループが自動運転車両を運行する。

出典:JKK東京プレスリリース

ヤマト運輸も参加し、車両への乗降支援と買い物サポートなどを担う。ちなみにヤマト運輸は東京都住宅供給公社が整備する生活サービス拠点事業者として公募型プロポーザルで選定され、2022年度に町田木曽住宅で生活サービス拠点を開設する予定だという。

■【まとめ】ほかの団地への横展開の期待感も

今回の実証実験では自動運転車での移動だけでなく、移動後のケアや外出イベントの実施など複数のサービスを展開する。サービス同士のシナジーが生まれる結果となれば、事業化に向けて一歩前進となるはずだ。

そして、町田木曽住宅のような大規模団地は日本国内にまだ多くあることから、取り組みの横展開も期待されるところだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









関連記事