オンボロ農機も「後付け」で自動運転化!スマート農業、頭角現す中国ベンチャー

FJDynamics製品、ハンドル操作を自動化



出典:セキド社プレスリリース

後付けで農機を自動運転化できる中国製の製品が、日本で展開されている。開発したのは、中国の農業技術スタートアップFJDynamics社。従来の農機でも同社のFJD農機自動操舵システムを取り付ければ、次世代農機として活躍することができるようになるようだ。

FJDynamicsのこのシステムは、トラクターや田植え機などの農業機械に後付けできることが特徴で、さまざなメーカーの新旧機種に対応する。すでに世界各国で3万台以上の導入実績があるという。







販売は、無人モビリティソリューション事業を展開する株式会社セキド(本社:東京都国立市/代表取締役:大下貴之)が担う。同社は中国のドローンメーカーDJI製の農薬散布ドローンを取り扱うなど、スマート農業を促進するための製品展開に精力的なことで知られる。

■電動ステアリングハンドルを農機に後付け

FJD農機自動操舵システムは前述の通り、トラクターや田植え機をはじめ、コンバインなどさまざまな農機の自動操舵を可能にする。自動運転できるのはハンドル操作のみで、アクセルとブレーキ、作業機の昇降などは手動操作が必要となる。

システムは、ティスプレイ搭載の「コントローラー」と「電動ステアリングハンドル」、「慣性計測装置」(IMU)、「RTK-GNSSアンテナ」で構成され、電動ステアリングハンドルを農機に後付けすることでハンドル操作が自動化されるようだ。

作業経路の設定などはコントローラーで行い、IMUとRTK-GNSSアンテナを活用した自己位置推定技術によって、誤差2.5センチ以内の作業精度を実現できるという。

また、このシステムを導入する多くの農機は地方で使われていることから、アフターサービス体制をしっかりと整えていくといった視点も、ソリューション展開において非常に重要であると言えそうだ。

■スマート農業で「中国勢 vs 日本勢」本格化か

スマート農業はこれから伸びていく分野だ。矢野経済研究所の2021年1月の発表によれば、2019年における国内の市場規模は180億円規模だが、2026年には501億円規模まで膨らむという。

出典:矢野経済研究所(クリックorタップすると拡大できます)

こうした中、中国企業のFJDynamicsの製品が日本で展開されているわけだが、日本企業も黙ってはいられない。今後、中国勢と日本勢のシェア争いは激しさを増しそうだ。

ちなみにFJDynamicsは2017年に設立された新興のロボティクス企業で、中国のネット大手テンセントが投資していることでも知られる。中国のほか欧州にも研究開発センターを持ち、最近めきめき頭角を現している。

▼FJDynamics公式サイト
https://www.fjdynamics.com/jp/

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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