自動運転、バス型&タクシー型車両の走行実証!長野県塩尻市で

子育て女性などが作成した高精度3D地図を使用

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実証実験で使用するバス型車両(左)とタクシー型車両(右)=出典:塩尻MaaSプロジェクトサイト

長野県塩尻市は2020年11月26日までに、暮らしがより便利になる公共交通の実現を目指す「塩尻MaaSプロジェクト」の一環として、バス型自動運転車両やタクシー(乗用車)型自動運転車両の走行実証実験を行うと発表した。

バス型自動運転車両を用いた実証実験は、ティアフォーや損害保険ジャパン、KDDI、アイサンテクノロジー、埼玉工業大学などと連携して実施され、長野県では初めての「市街地の一般公道における高精度3次元地図を用いたバス型自動運転車両の走行実証実験」だという。

高精度3次元地図は、塩尻市振興公社が実施する公設クラウドソーシング事業「KADO」により、子育て中の女性や地域住民が作成したものという点にも注目だ。

実証実験では自動運転バスが2020年11月24〜27日に1日5回運行する。実験では埼玉工業大学が所有する車両を使用するという。

■タクシー型自動運転車両の実証実験は2021年スタート

タクシー型自動運転車両の実証実験は2021年1月中下旬に実施予定で、現在は試験走行中だ。バス型とは異なるルートを走行し、一部ルートでは自動運転レベル2(部分運転自動化)の遠隔監視型での実証実験を予定している。詳細は近日中に発表されるようだ。

ちなみに塩尻市では、AI活用型オンデマンドバス「のるーと塩尻」の実証運行が2020年11月に行われている。このバスは乗りたいときにアプリや電話でバスを呼べる乗合サービスで、乗合状況や道路状況からAIが適切な運行ルートを作成し、効率的に運行されている。

■全方位型の実証実験は地方都市に意味あるもの

塩尻市は、自動運転バスとタクシー型自動運転車両、AI活用型オンデマンドバスの3つのモビリティの実証実験に同時並行的に取り組んでいる形となる。

地域が抱える交通課題はさまざまで、その課題によって求められるモビリティも変わってくる。そのためこうした全方位型の実証実験は大いに塩尻市のような地方都市にとって意味のあるものと言えそうだ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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