Googleの自動運転車、ついに「人間超え」!死亡事故が9割減

数字で証明された安全性

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世界で初めて自動運転タクシー(ロボタクシー)を商用化したのは、米Google系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)だ。同社の自動運転車は、人間による運転と比較すると重傷・死亡事故を91%削減するという。すでに完全に「人間超え」をしている。

2025年6月までに人間のドライバーなしで 9,600万マイル(約1億5,450万キロ)もの無人走行を達成しているWaymo。同社が運行している地域で同じ距離を走行したと仮定した場合に、平均的な人間のドライバーの衝突率と比較したデータを公開している。

Googleの開示性・透明性が高いことにも驚きだが、これによりユーザーは安心して自動運転車を利用でき、社会受容性がますます高まることが予想される。(記事監修:自動運転ビジネス専門家 下山哲平)

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■重傷・死亡事故を91%減らす

出典:Waymoプレスリリース

Waymoの公式サイトでは「Safety(安全性)」というページで、同社の自動運転車がいかに安全なのかを具体的に数字を挙げて説明している。

▼Waymo Safety Impact|Waymo
https://waymo.com/safety/impact

それによると、Waymoのロボタクシーサービス展開エリアにおいて平均的な人間のドライバーが同じ距離を走行した場合と比較すると、Waymoのドライバーレスの自動運転車は重傷・死亡事故を91%減らすことができるという。またエアバッグ作動事故は79%削減、人身事故は80%削減する。

出典:警察庁(※クリックorタップすると拡大できます)

なおこの比較は、Waymoの自動運転車と人間による運転のデータを公平に比較するための業界ベストプラクティスを採用して行ったものだ。両者を比較するためには、走行マイルあたりの発生率を算出することが重要である。

Waymoの自動運転車は、歩行者や自転車・バイク利用者などが負傷する衝突の削減にも寄与している。歩行者が負傷する事故については92%削減、自転車利用者が負傷する事故は78%削減、バイク利用者が負傷する事故は89%削減するという。

さらにWaymoは衝突時の速度変化を示す指標「Delta-V」についても調査している。これは車両同士の衝突における負傷リスクを予測する最も重要な指標の1つとなっている。Delta-Vが1mph未満の場合、通常はへこみや擦り傷といった軽微な損傷にとどまる。

SGO(Self-Driving Operations)報告衝突のうち速度変化が1mph未満の割合は、Waymoがサービスを展開する全エリア合計で47%となっている。この結果は、車両同士の衝突および単独車両の事故の場合だ。

■通学エリアでトラブルが報告されているが…

自動運転車は人間のようなケアレスミスをしないため、手動運転よりも安全性が高いものであるという前提のもと開発が行われている。ただし実際は世界最高レベルの技術水準を誇るWaymoの自動運転車でも、予測していない状況においては一時停止し交通渋滞を引き起こすといったトラブルがたびたび報告されている。

特にスクールゾーンにおいての安全性の確保は重要となる。過去にはWaymoのロボタクシーが通学途中の子どもをひきそうになったことがあると、サンフランシスコの交通指導員を対象にした調査で指摘されたことがある。

また米国ではスクールバスが「STOP」サインを出し赤ランプを点滅させて停車している間は、後方の車は追い越さないで後ろで停止しなければいけないというルールがあるが、Waymo車はそれを破り子どもを降ろしていた停止中のスクールバスの横を回り込むように走行した様子が目撃されている。

こういったトラブルについてWaymoは、「安全はWaymoの最優先事項です。私たちは米国で最も難しい運転環境のいくつかにおいて、毎週数十万件の完全自動の有料運行を提供しています」と声明で述べている。また「米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は道路安全において極めて重要な役割を担っており、世界一信頼されるドライバーとなるという使命のもと、今後も協力関係を築いていきます」と約束した。

Googleの自動運転タクシー、「停止義務」無視の欠陥?スクールバス近くで…

■Waymoの独走は今後も続くのか

Waymoの自動運転車が人間のドライバーよりも安全性において優れているというデータを提示している同社だが、トラブルにどう対処していくかも明示し技術の向上を行っていくことが、信頼を勝ち取るための地道な方法だと言えるのかもしれない。

EV(電気自動車)大手テスラやAmazon傘下のZoox(ズークス)などもロボタクシーに参入しているが、現状はWaymoが圧倒的な実績があり、業界トップの座をキープし続けている。この状況が今後も続くのか、または下剋上があるのか。引き続き注目したい。

【参考】関連記事としては「Google/Waymoの自動運転戦略まとめ ロボタクシーの展開状況は?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)



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