
自動運転開発において多大な貢献をしている米半導体大手NVIDIAが、米ライドシェア大手Uber Technologiesと自動運転技術開発で協業することが分かった。
株価にも大きな注目が集まっているNVIDIAは、CEO(最高経営責任者)であるジェンスン・ファン氏がいつも黒い革ジャンを着ていることでも有名だ。2023年に日本を訪問し、岸田文雄元総理大臣と面会した際も革ジャン姿であったことも話題になった。
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■自動運転技術開発でタッグ
NVIDIAはX(旧Twitter)の公式アカウント「NVIDIA DRIVE」で2025年10月24日、下記のように投稿した。
自動運転車の未来にワクワクしていますか?NVIDIA CosmosがどのようにUberの大規模な走行データを活用して、自動運転車向けの高度なAI(人工知能)の後処理トレーニングを実現しているかを紹介する最新のホワイトペーパーをご覧ください。この詳細ガイドでは、基盤モデル、堅牢なMLOps、そして物理AIの革新を加速させる特化型データセットについて解説しています。
ホワイトペーパーとは、企業が潜在顧客や見込み顧客向けに、自社の商品やサービスに関連する情報や課題解決策をまとめた資料のことだ。
NVIDIAは「Physical AI with NVIDIA Cosmos : Post-Training for Autonomous Vehicles with Uber’s Large-Scale Driving Data(NVIDIA Cosmosが実現するPhysical AI:Uberの大規模走行データを活用した自動運転AIの高度化)」と題したホワイトペーパーを公開している。
▼ホワイトペーパーURL(英語)
https://nvda.ws/4nlluFg
NVIDIAとUberは共同で、自動運転開発向けにポストトレーニング済みのCosmos-AVモデルを構築するためのシステムとプロセスを開発した。その結果として得られたモデルは、ユースケースに不可欠な合成データの品質において飛躍的な向上を実現したという。
この成果は、自動運転をはじめとするあらゆるPhysical AI分野への応用に貢献することが期待されている。

■「全メーカー」がNVIDIAを採用
NVIDIAは世界各国の大手自動車メーカーなどとパートナーシップを結び、過去には自動運転技術開発に取り組む全ての自動車メーカーが同社のデータセンターを使用していることが判明している。
2025年9月には、DRIVE AGX Thor 開発者キットを世界の自動車開発者に提供開始したことを発表した。自動運転車のシステムは、リーズニング視覚言語アクション (Vision-Language-Action, VLA) モデルや生成 AI、高度なセンサー技術を搭載し、急速に複雑化している。そのため開発者は強力で効率的、車載グレードの安全要件を満たすツールを必要としているという。
この開発キットは世界中の開発者や研究者に、自動運転車やインテリジェントモビリティ ソリューションの設計やテスト、導入を加速させる高度なプラットフォームを提供する。日本では、マクニカとネクスティエレクトロニクスから販売される。
■開発に欠かせない存在
今や自動運転開発に欠かせない存在となったNVIDIA。Uberとの協業の行方にも注目したい。
【参考】関連記事としては「自動運転車、NVIDIAが「数億台の市場」想定 CEO「数兆ドル規模の賭け」」も参照。












