米Amazon傘下の自動運転開発企業Zoox(ズークス)が、自動運転車270台をリコールすることになった。同社のドライバーレスの自動運転車が、2025年4月8日に一般車両と衝突事故を起こしたことを受けてのものになる。
Zooxは自社開発の自動運転システムについて、特定のシナリオにおいて「他の車両がゆっくりと直角方向(※真横方向)から接近して停止する場合、予測を誤る可能性がある」と説明している。そして、こうした状況ではZooxの車両が衝突を回避できない場合があるのだという。
米ネバダ州ラスベガスなどで自動運転タクシー(ロボタクシー)をテスト走行させているZooxだが、2025年3月にも258台の自動運転車両を自主リコールしている。
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■2025年4月に一般車両と衝突事故
Zooxのロボタクシーが2025年4月に起こした事故の経緯はこうだ。ロボタクシーは相手の乗用車が前進すると予測して減速し、右にハンドルを切った。乗用車は完全に停止し、Zooxのロボタクシーに道を譲って路肩にとどまった。ロボタクシーは急ブレーキをかけたものの、乗用車との衝突を避けることができなかったという。
同社は、自社の車両が時速40マイル(約64キロ)を超えて走行中に、直角方向(※真横方向)の私道から別の車両が徐々に進入してくる場合、こういった問題が発生する可能性があると分析している。
今回の事故では幸いにもけが人はいなかったが、Zooxは安全性の見直しが完了するまで数日間にわたり運行を一時停止した。その後、この問題に対処するためのソフトウェアアップデートを完了させている。
■2024年5月はオートバイと追突事故
Zooxは、2024年5月にも事故を2回起こしている。Zooxの車両が予期せぬブレーキをかけたことでオートバイが追突し、運転手が負傷したというものだ。初期調査の結果、2件ともZooxの車両は自動運転システムを作動させた状態で走行していたことが判明した。自動運転車両は、トヨタのSUV「ハイランダー」をZooxの自動運転技術を搭載したものを使用していた。
この結果を受け、Zooxは258台の車両の自主的なリコールを行った。同社は2024年11月5日以前にリリースされたソフトウェアを搭載した自動運転車両のみをリコール対象としている。NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)へ提出した報告書によると、Zooxは2024年11月7日までにソフトウェア更新により問題を修正したという。
Zooxはハンドルやペダルがないロボタクシー専用の自動運転シャトルを開発している。自動運転専用シャトルでは今回のリコールのきっかけとなったような事故は発生していないが、一部の車両に類似のソフトウェアが搭載されていたことから、自動運転シャトルもリコール対象に含めている。
2025年4月、米国家道路交通安全局(NHTSA)はZooxがソフトウェアのアップデートを伴うリコールを実施したことを受け、ブレーキに関する問題で258台のZoox車両を対象に行っていた調査を終了した。
■テスラのロボタクシー始動にも注目
NHTSAは、2022年にZooxがハンドルやペダルといった従来の運転装置を持たないロボタクシーを自主認証した件について、2023年3月に事故とは別の調査を開始しており、この調査は現在も継続中だという。
あと1カ月でEV(電気自動車)大手テスラも、ロボタクシーサービスをテキサス州オースティンで開始予定だ。新しい技術の導入には最初は失敗がつきものだが、自動車での重大事故を防ぐための努力は当然欠かせないものだ。Zooxのリコール後の体制と、テスラなど後発組の取り組みにも注目だ。
【参考】関連記事としては「Amazonの自動運転車、「いきなりブレーキ」で258台リコール」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)