
2024年4月から自家用車活用事業、通称「日本版ライドシェア」がスタートし1年が経過した。エリアや時間帯などを拡大中の日本版ライドシェアだが、派生した取り組みも登場している。
福岡県宗像市では2025年4月から、タクシー会社の空き車両を活用し一般ドライバーが運転する「宗像版公共ライドシェア」の実証運行が始まった。
この公共ライドシェアサービスは「むなりんく」と名付けられ、バスやタクシーの運転手不足、それに伴う路線維持の困難さといった全国で顕在化する地域公共交通の課題の解決するために提供される。
▼宗像版公共ライドシェア
https://www.city.munakata.lg.jp/kiji0037796/3_7796_3551_up_z5jwquoi.pdf
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■デマンド交通の乗合サービス「むなりんく」
「むなりんく」は、宗像市内の一定のエリア内において、自宅までの配車依頼や目的地までの一定料金での移動を可能とする乗合型の公共ライドシェアサービスになる。同市内のタクシー会社が保有する遊休タクシー(稼働する予定のないタクシー)を活用し、一般ドライバーが運転を行う。

ドライバーは、二種免許保有者や法定講習を修了した人が担当する。サービスを提供することで、交通空白地域における人の移動の効率化や、二次交通の不足による観光周遊の困難さの解消を目指すという。
むなりんくは定時定路線ではなく、デマンド式の予約に応じて運行する乗合サービスになる。実証での運行日は祝日を除く毎週月・水・金曜日、運行時間は7時〜20時となっており、乗車定員は3名。
予約は乗車日の7日前からできる。予約方法は電話またはアプリだが、アプリは7月以降の運用になるようだ。利用料金は区間により異なり、大人500〜1,000円、70歳以上・高校生以下・障がい者300〜800円、未就学児は無料となる。マイナンバーカードの呈示または2人以上の乗り合いで100円引きが適用される。

■アルパインマーケティングとゼンリンがタッグ
「宗像版公共ライドシェア」実証事業は、国土交通省「令和7年度日本版MaaS推進・支援事業(観光促進型)」の対象事業として選定を受け、宗像市が主体となり実施される。運行を委託するのはタクシー会社とNPO法人だ。
そして、この事業に参画しているのが、カーオーディオやカーナビゲーションシステム、モビリティ関連サービスのマーケティングや販売を行っているアルパインマーケティングと、地図大手のゼンリンだ。
アルパインマーケティングは、顧客(市民)の困りごとやタクシー会社のニーズなどを深く理解し、ソリューションを企画、事業の全体構想と運営サポートを担当する。ゼンリンは、これまで多くの自治体や企業と地図ソリューションを通じてまちづくりの課題解決を推進してきたノウハウや知見を活用し、事業の全体統括・地図データ提供・運行分析システム構築の役割を担うという。

■公共ライドシェア向けアプリ・システムの開発も
アルパインマーケティングとゼンリンは今回の実証事業実施にあたり、公共ライドシェア向けアプリ・システムの開発を行う。オンデマンドでの配車予約と配車指示を実現し、ユーザーと事業者の利便性を向上させる「配車アプリ・システム」のほか、車両の移動データ等を可視化する「運行分析システム」の開発も計画しているようだ。
ゼンリンの地図データと車両の移動データを重ね合わせることで、利用者の移動傾向やニーズを正確に把握し、地域交通の維持・改善に向けた施策検討を支援していく。今後、段階的に同事業での導入を進めていく計画になっている。
開発する配車アプリ・システムでは、公共ライドシェア・乗合タクシー・タクシーの異なる交通手段の配車をワンストップで実現する機能も実装予定だという。そして両社は宗像市と同様の課題を抱える全国の自治体向けにも、公共ライドシェア向けアプリ・システムの全国展開を目指す。
「遊休タクシー」を活用し「一般ドライバー」が運転するというこの取り組み。タクシー車両はメンテナンスがきちんと行われており、安心して乗車できるだろう。ただしタクシーは本来、二種免許を取得済みのタクシードライバーが運転する。しかしライドシェアドライバーの稼働にあたっては二種免許が必要ないため、その辺りをユーザーがよく理解できた上で利用していけるのかなどは、気になるところだ。
【参考】関連記事としては「ライドシェアとタクシーの違いは何?定義・法律・規制・運営主体は異なる?」も参照。