ライドシェアの求人、検索数が解禁後29倍に!Indeed調査

副業やスキマ時間にできる仕事で



ライドシェア関連の求人情報の検索数は、「日本版ライドシェア」解禁が表明された2023年12月以降、29倍になるという急上昇を見せている。求人情報サービスを手掛けるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区/代表取締役:大八木紘之)が発表した。

2024年4月からタクシー会社主導のもと一部解禁されたライドシェアサービス。サービス始動後に求人検索数はさらに急増している。サービス導入に際し、日本にライドシェアは必要か否かなど議論されることが多いが、関心を集めていることは事実のようだ。


出典:Indeed Japanプレスリリース

■検索数100万件あたり11件→319件に急増

Indeedの仕事検索動向調査によると、ライドシェアの一部地域での解禁が発表された2023年12月20日と、実際にサービスがスタートした直後の2024年4月9日を比較すると、ライドシェア関連求人の検索数は29倍になったという。なお、ライドシェアサービスは東京などで4月8日から順次開始されている。

具体的には、2023年12月20日時点でのライドシェア関連求人の検索数は100万件あたり11件であった。それが2024年4月9日時点では100万件あたり319件になった。特に4月に入ってからの検索数が急増している。

■どんなキーワードで検索している?

調査では、ライドシェア求人をクリックした人と、タクシー求人をクリックした人が、それぞれどのようなキーワードで仕事検索をしていたかについても分析している。

ライドシェアの求人をクリックした人における「副業/スキマ時間関連」のキーワードの検索割合は8.1%であった。キーワードとしては「副業」「土日のみ」「スキマ時間」「週1〜2日」といったものになる。


タクシー求人をクリックした人が、このキーワードで検索した割合は3.1%、求人全体では3.3%であった。ライドシェアの求人を検索した人が、副業やスキマ時間にできる仕事を探していることが多いということが分かる。

これに対し、タクシー関連の求人を検索した人は、フルタイム勤務や正社員としての仕事を探しているとも言い換えることができそうだ。

出典:Indeed Japanプレスリリース

■多くがシニア関連の求人にも興味?

ライドシェア求人をクリックした場合のキーワード検索状況としては、「ライドシェア関連」がトップで23.9%、その後「シニア関連」13.2%、「ドライバー」12.1%と続く。

ライドシェア求人を探す人は、シニア関連の求人にも興味を持っているのだろうか。新しいサービスのため、ライドシェアドライバーなどを希望するのは比較的若い世代になるかと予想していたが、もしかしてライドシェアのドライバーとして主戦力になるのは、リタイアもしくはセミリタイアしているようなシニア層になるのかもしれない。


また、タクシー会社に雇用されていたタクシードライバーで、年齢的に現在の働き方がきつくなり、ライドシェアドライバーとしてより自由に働きたいと思っている人もいるのかもしれない。

■ライドシェア求人は増加傾向の兆し

Indeedで「ライドシェア」と入力し、実際にキーワード検索してみると、日本交通(東京都)による「【ライドシェア解禁】自家用車でスキマ時間にタクシー運転」や、つばめ自動車(愛知県)による「ライドシェア週末ドライバー」といった求人が出てくる。

ほとんどがドライバーの求人となっているが、ライドシェアの予約対応や営業といった職種も掲載されている。

日本版ライドシェアは現在、東京・横浜・名古屋・京都で展開されているが、今後は札幌・仙台・埼玉・千葉・大阪・神戸・広島・福岡にも拡大予定だ。そのためには、ドライバーの雇用を急いで進めないといけない。

引き続き、ライドシェアドライバー関連の求人などの動向に注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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