自動運転時代、信号機に「白」追加を 米研究チーム、「4つ目の色」を提言

「前のクルマ・歩行者への追随」を意味



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出典:Advancing the white phase mobile traffic control paradigm to consider pedestrians – Niroumand – Computer-Aided Civil and Infrastructure Engineering – Wiley Online Library(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/mice.13178)

アメリカの大学の研究チームが来たるべき自動運転の時代を前に、信号機の基本デザインに新たに第四の色として「白」を加えるアイデアを提言していることが、大きな話題になっている。

▼Advancing the white phase mobile traffic control paradigm to consider pedestrians
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/mice.13178


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■「白」では前のクルマに追随

この提言を行ったのは、ノース・カロライナ州立大学(North Carolina State University)のAli Hajbabaie教授率いる研究チームだ。今回提言した内容は、現在において万国共通となっている「赤色」「青色」「黄色」のおなじみの信号機に、自動運転車両が交差点に近づくたびにそのリアルタイム情報に応じて点灯する「白」を追加するというものだ。

信号システムと相互接続している十分な数の自動運転車が交差点に入ると、「白」の信号が点灯できる条件が整い、信号機が「白」の状態では、交差点にいる後続のドライバーや歩行者は単に目の前にいる車や歩行者に追随するだけで良いという。

この研究チームが提案するモデルを実際に導入すれば、現時点で稼働している信号機の最適化ソフトウェアと比較しても、都市部の交差点などで引き起こる交通渋滞を40%ほど削減することができるという。

出典:Advancing the white phase mobile traffic control paradigm to consider pedestrians – Niroumand – Computer-Aided Civil and Infrastructure Engineering – Wiley Online Library(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/mice.13178)

■およそ100年ぶりの大きな変更か

信号のシステム全体は各自動運転車と相互に接続されることになる。そこで得られたデータは「信号」や「歩行者用信号」など各状況に合わせて信号の最適化に今後は貢献することになるという。


このチームは、特に大都市における通勤パターンのコンピュータモデルを研究している。チームは、自動運転車が大量に走行すると自動運転車から大量のリアルタイムの交通データが得られることから、それらを駆使することで交通渋滞を低減することができると主張している。

赤・青・黄の信号機が登場して、国際的に標準化することが制定されたのは、1931年とされる。そのため、もしこれから数年から10年程度で新たな色が信号機に加われば、およそ100年ぶりの大きな変更ということになる。

ちなみに「白色という無色な色は見にくいのでは…」と感じる人もいるかもしれないが、研究チームはあくまで仮の色として白を挙げているとのことだ。

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■【まとめ】走行技術そのものに注目が集まりがちだが…

自動運転車に関しては、走行技術そのものに注目が集まりがちだが、自動運転車をさまざまなシステムと連携させることで、交通渋滞を低減するといった取り組みにも関心が集まるべきだ。引き続き、こうした自動運転車と信号との連携に関する取り組みに注目していきたい。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
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“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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