スズキ工場で2024年春、日本製「空飛ぶクルマ」の製造開始へ

SkyDriveが製造子会社を設立



出典:SkyDriveプレスリリース

開発が進む「空飛ぶクルマ」。2024年の注目点の1つとして、春からスズキの工場で機体の製造が開始される見込みであることが挙げられる。

日本を代表する空飛ぶクルマ開発企業である株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市/代表取締役CEO:福澤知浩)は、空飛ぶクルマの製造に向けた協力について、スズキと基本合意書を締結し、2024年春の稼働開始を目指すことをすでに発表している。







計画通りであれば、あと数カ月で空飛ぶクルマの製造がスタートすることになる。

■SkyDriveとスズキの関係

SkyDriveは、空飛ぶクルマの製造に向けた協力について、スズキと基本合意書を締結したことを2023年6月に発表した。

SkyDriveが空飛ぶクルマの製造を目的とした100%出資の子会社を設立し、スズキグループが静岡県内に保有する工場を活用して製造に着手するという内容であった。スズキは、製造子会社の人材確保など、製造開始に向けた準備についても協力するという。

その後SkyDriveは、空飛ぶクルマ「SKYDRIVE」製造のための子会社を同年9月に設立した。社名は「株式会社Sky Works」で、製造拠点は静岡県磐田市になる。

この子会社は、スズキの協力のもとでスズキグループが磐田市に保有する工場を活用し、最大年間100機の空飛ぶクルマの製造が可能になる。製造開始時期は、2024年春頃を目標にしているという。

2024年春の稼働を計画しているスズキグループの静岡県内の工場(候補)=出典:SkyDriveプレスリリース
■空飛ぶクルマの実用化の現状は?

空飛ぶクルマは、2025年に開催される大阪・関西万博で実現される予定だ。政府は、博覧会協会や自治体、運航事業者、ポート運営事業者と連携し、遊覧⾶⾏や⼆地点間移動などでの活⽤と事業化を目指している。

2024年度中にバーティポート(離発着場)の建築工事を完了させ、事業許可申請や機材調達を行う、2024年度後半には試験飛行に入るといった計画だ。同時に、国土交通省は万博会場周辺や空港の上空などでの安全かつ円滑な飛行のため、交通管理を行う体制を整備していく。

■SkyDrive、万博で運用開始予定
大阪・関西万博の会場イメージ図(提供:2025年日本国際博覧会協会)=出典:SkyDriveプレスリリース

SkyDriveは同万博「未来社会ショーケース事業出展」の「スマートモビリティ万博」における空飛ぶクルマの運航事業者に選定されたことを2023年2月に発表しており、会場内ポートおよび会場外ポートをつなぐ2地点間での空飛ぶクルマの運航を目指している。

さらに同年11月には、関西電力との空飛ぶクルマの充電設備の共同開発について発表した。両社は2022年に資本業務提携契約を締結し、「電動」の空飛ぶクルマ実用化に欠かせない最適な充電設備の研究、開発を共同で行ってきた。

開発した充電設備は、2023年度中に飛行試験場に設置する予定だ。その後、万博での運航に向け、夢洲の離着陸ポートに設置し運用していくという。

■日本での開発がますます前進へ

2025年4月から開催される大阪・関西万博まで、あと1年数カ月となった。SkyDriveなど開発各社と、法整備などを推進する政府が一体となり、実現まで計画を進めている状況だ。

2024年春からSkyDriveの空飛ぶクルマの実機製造がスタートすると、実用化がさらに現実味を帯びそうだ。今後の進捗に引き続き注目したい。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)









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