国土交通省は現在、「交通技術行政職」というポジションで働く人材を募集している。
さまざまな産業で利用されている航空や自動車、船舶といった交通分野の制度・ルールを作りその実施を図ることで、日本の安全を守ったり、新技術の実用化に向けたプロジェクトを行ったりといった職務になるという。
担当分野の例としては「自動運転」も挙げられている。どういった業務を担うのか、募集案件を詳しく見ていこう。
▼国土交通省(航空局、物流・自動車局、海事局)総合職/技術系/係長級及び課長補佐級/交通技術行政を担当
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3009043986/
■国交省の「交通技術行政職」とは?
募集が行われている交通技術行政職では、日本の安全や交通をより便利にするために、飛行機や自動車、船舶などをメインにさまざまなプロジェクトに携わっていくという。
具体的なプロジェクト例として、航空のカーボンニュートラルの推進や、ドローンや空飛ぶクルマの推進に向けた制度整備、自動車の安全・環境基準の策定、自動運転車などの新技術の実用化に向けた環境整備などが挙げられている。
▼具体的なプロジェクト例
・航空のカーボンニュートラルの推進
・ドローンや空飛ぶクルマの推進に向けた制度整備
・自動車の安全・環境基準の策定
・自動運転車などの新技術の実用化に向けた環境整備
・自動運航船の実現のための技術開発支援、国際ルール作り
・デジタル改革によるDX造船所の実現
さらに、自動運航船の実現のための技術開発支援、国際ルール作りや、デジタル改革によるDX造船所の実現など、さまざまな最新技術の実用化に関わる可能性がある仕事内容と言える。
■海外機関への出向の機会も
応募には、係長級では、大学・高専等卒業後に民間企業や官公庁、国際機関などで正社員・正職員として従事した職務経験が通算2年以上あることが必須になる。また課長補佐級では通算7年以上の経験が必要だ。
勤務地は東京都千代田区霞が関の国交省本省で、国際機関や在外公館など海外機関への出向の可能性もあるようだ。想定年収は係長級で400万円から、課長補佐級で500万円からとなっている。
【参考】関連記事としては「自動運転エンジニアの年収・給与はいくら? 技術者の転職事例も紹介」も参照。
■レベル4導入に向けた動きが加速
米国や中国では、すでに一部エリアで自動運転レベル4のドライバーレスの自動運転タクシーが実用化されている。一方の日本は、国として2025年度をめどに国内50カ所程度での無人自動運転移動サービス(※タクシー型ではなくシャトル型の想定)の実現を目指している。
そんな中、自動運転レベル4実用化の加速に向け、経済産業省と国交省は自動運転開発・実装プロジェクト「RoAD to the L4」の下に「レベル4モビリティ・アクセラレーション・コミッティ」を立ち上げることを2023年10月に発表した。自動運転移動サービスの早期実現に向け、事業者と関係省庁が連携し、適切な情報共有の促進などのための環境整備を検討するためだ。
こうした中での国交省による人材募集は、まさにレベル4実用化加速のための一環のものと言える。興味がある方はチャレンジしてみてはいかがだろうか。
【参考】関連記事としては「自動運転レベル4、日本が国を挙げて「出遅れ解消」へ新組織立ち上げ」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)