トヨタが最高予定年収1,400万円超で「海外MaaS担当」募集

企画・立案からプロジェクト推進まで



モビリティサービス・プラットフォーマーとしての新たな成長を目指しているトヨタ自動車が、「海外向けMaaSビジネス企画・協業推進<コネクティッド>」の求人募集を開始している。


予定年収は741万円〜1,416万円で、トヨタの2022年3月時点の平均年収857万円(※有価証券報告書より)を基準に考えても、給与が高めの求人と言えそうだ。いったいどんな求人内容なのか。

■どのような人材を求めている?

トヨタは、MaaSを代表とする新しいモビリティ事業の創出や、「モビリティサービス・プラットフォーム」(MSPF)を通してバリューチェーンを拡大させるための人材を求めている。

MSPFとは、トヨタ関連のモビリティサービスを管理・統括するプラットフォームを指す。トヨタがモビリティサービス事業者と提携する際に提供していた車両管理システムやリースプログラムなど個別の機能を包括したものだ。

出典:トヨタ自動車プレスリリース

各種機能やデータを備える一大プラットフォームとして、トヨタのモビリティサービスを支える重要な存在だ。2016年10月にカーシェア事業を展開する米Getaroundと協業を交わした際、幅広い活用を推進することを発表した。MSPFは各種移動サービスや自動運転サービスだけでなく、通常の商用車や物流にも生かす方針だという。


2020年8月には、MSPFの強化のためにAmazon Web Services(AWS)と業務提携を拡大することを発表している。将来の膨大なトランザクションに備えて、MSPFのビッグデータ蓄積・利用基盤の強化を図っていくという。

【参考】関連記事としては「トヨタのMaaS事業まとめ(2022年最新版)」も参照。

■MaaSビジネスなどの企画から推進まで

今回の求人では、欧・米・東南アジアにおけるコネクテッド技術やMSPFを活用したMaaSビジネスやバリューチェーンビジネス・サービスの企画から立案、プロジェクト推進までを担う人材を募集している。

当該地域での出資や提携などのパートナーシップの構築や協業を進め、ビジネス戦略や事業計画の策定、実現、その後のフォローまで行う。予定年収は冒頭触れた通り、741万〜1,416万円となっている。ちなみに入社後約1週間の研修の後、約9週間の工場実習が予定されているという。


応募にあたり学歴は不問で、プロジェクトを自ら立ち上げ、企画や推進をリードして事業化へと結びつけた経験や、社内外関係者を含んだプロジェクトチームのけん引経験が求められている。ビジネスレベルの英語力も必須となる。会計・ファイナンス関連の知識や事業投資の経験、IT開発関連知識、車載製品・自動車関連の知見があればなお良いとしている。

勤務地は名古屋オフィスだが、職場の上司が認めた場合には在宅勤務も可能だという。コロナの状況が落ち着けば、海外への出張も多数あるようだ。愛知県内や東京都、静岡県、各工場、国内外の事業所などへの転勤の可能性もある。

■モビリティの未来に興味がある人なら・・・

自動車業界未経験でも、日本を代表する自動車メーカーのトヨタで働けるチャンスだ。MaaSや自動運転などモビリティの未来に興味があり、かつ転職を考えている人は、応募してみてはいかがだろうか。

▼トヨタ自動車株式会社|海外向けMaaSビジネス企画・協業推進(欧・米・東南アジア)<コネクティッド>
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3006838644/

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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