コロナ禍前から利益87%減!Uber日本法人の2021年決算

第10期、利益剰余金は5.6億円



出典:官報(※クリックorタップすると拡大できます)

ライドシェア大手Uber Technologiesの日本法人であるUber Japan株式会社(本社:東京都港区/代表取締役:セバスチャン・セルジュ・デュポン)の、第10期決算(2021年1〜12月)が官報に掲載されている。

第9期の決算情報がないため、コロナ禍前の第8期(2019年1〜12月)と比較すると、当期純利益は第8期から約87%減の約4,208万円となっている。利益や損失の累計である利益剰余金は5億6,134万円だった。


当期純利益と利益剰余金を含む各数字は次の通りだ。

■第10期決算概要(2021年12月31日現在)

▼資産の部(単位:円)
流動資産 4,033,868,124
固定資産 247,055,093
その他の資産 254,771,166
資産合計 4,535,694,383
▼負債及び純資産の部(単位:円)
流動負債 3,956,350,123
株主資本 579,344,260
資本金 18,000,000
利益剰余金 561,344,260
その他利益剰余金 561,344,260
(うち当期純利益 42,080,345)
負債・純資産合計 4,535,694,383

■Uber TaxiやUber Eatsを展開

Uber Japanは日本において、タクシー配車サービス「Uber Taxi」や、フードデリバリーサービス「Uber Eats」を手がけている。他国ではメジャーなライドシェアサービスは、法的な規制により商用展開していない現状だ。

Uber Taxiは2018年から全国各地のタクシー会社と提携しながら、サービス提供エリアを広げている。現在までに東京や京都など15のエリアで展開しているようだ。 東京では約2,700台のタクシーでUber Taxiを利用できる。


一方、Uber Eatsは日本国内での規模を拡大し、47都道府県(うち一部地域)で利用できるようになった。新型コロナウイルスの影響により外食できないことで、Uber Eatsサービスがより注目されるようになったためだ。2020年5月からは、名古屋と広島でタクシーによるUber Eats配達サービスが行われている。

2022年6月からは、全国62カ所のイオンモールにおいて、デリバリーをスタートさせるなど、活動の範囲を広げている。

出典:Uber Newsroom
■日本でもデリバリー無人化を導入へ?

米Uberは2022年5月に、米カリフォルニア州ロサンゼルスにおいて、自動運転車と自律走行ロボットを使ったデリバリー試験を開始した。最近では、自動配送ロボットを開発している米Nuroと長期契約を結んだことも発表された。

これを受け、日本でも宅配サービスが無人化されていくのだろうか。


※官報に掲載された決算公告に関する記事は「自動運転・MaaS企業 決算まとめ」から閲覧頂くことが可能です。

【参考】関連記事としては「Uber Japan、2019年度決算は純利益162%増!Eatsが牽引?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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