名古屋大学発の自動運転スタートアップである株式会社ティアフォー(本社:愛知県名古屋市/代表取締役社長:武田一哉)が開発したHDR車載カメラユニット「C1」の発売がスタートしている。
販売は測量大手のアイサンテクノロジーが担っている。「C1」を使用することで、将来自動運転レベル3や4の実現を強力に推進することが期待されている。
■落合陽一氏も使用のハイスペックカメラ
「C1」は、ティフォーがこれまで手掛けてきた自動運転開発や実証実験で得た多くの知見や、先進的なソフトウェア設計のノウハウを注ぎ込んで開発された、自動運転アプリに最適なカメラだ。
オープンソースの自動運転OS「Autoware(オートウェア)」との互換性も高く、自動運転の認知や検知技術の向上が期待できる。カメラとして車載品質のハードウェアであり、高画質でソフトウェアもサポートするという特徴がある。画質は120dB相当の広いダイナミックレンジで、明暗差が大きい場面でも高画質映像の撮影ができる。
同時にノイズを抑えた高い感度も維持できる。さらに、近年増えているLEDを使った交通設備のチラつきも抑制する。多くのレンズオプションがあるためカスタマイズにも対応できるようだ。
2022年5月6日のティアフォーのツイッターでは、メディアアーティストで筑波大学准教授の落合陽一氏も「C1」を使っていることなどが紹介されている。落合氏などが代表取締役を務めるピクシーダストテクノロジーズは、自動運転車いす「xMove」などの事業に取り組んでいることで知られている。
TIER IV C1/C2 Cameraは落合陽一先生 @ochyai にもお使いいただいています!
お問い合わせはこちらhttps://t.co/LEXrlkqImy#TIERIVCamera pic.twitter.com/asnmeo0s70
— TIER IV (@tier_iv_japan) May 6, 2022
■2015年に設立されたティアフォー
ティアフォーは2015年に設立された。Autowareを武器に、自動運転業界で世界的に活躍する有力スタートアップだ。
会長兼CTO(最高技術責任者)の加藤真平氏は、設立当時から名古屋大学で自動運転関連の研究を行っていた。現在Autowareを導入している企業は世界で200社以上にのぼるという。
自動運転バスやタクシー、自動走行ロボットなど、さまざまなモビリティの自動化に寄与しているティアフォー。そんなティアフォーが開発したカメラだけに、世界中で活用されることが見込まれそうだ。
▼TIER IV Automotive HDR Camera
https://sensor.tier4.jp/automotive-hdr-camera-jp
【参考】関連記事としては「自動運転車向けセンサー一覧」も参照。