株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:薮田健二)は2022年6月5日までに、都市型MaaSの実証実験の分析結果を公表した。
実証実験は2021年4月21日〜8月30日、兵庫県西宮市で阪急阪神沿線の居住者を対象に実施された。三菱総合研究所が提供する地域課題解決型デジタル地域通貨サービス「Region Ring」をMaaSに絡めていることが特徴となっている。
実証実験ではRegion Ringの地域ポイント機能が活用され、報道発表では「ポイントによるインセンティブを活用した行動拡張効果を確認しました」と説明されている。
■ブロックチェーンを活用したRegion Ring
Region Ringはブロックチェーン技術が活用された地域通貨プラットフォームで、地域通貨の発行や地域ポイントの付与、福祉サービスなどの給付、デジタルチケットの発行などができる。今回の実証実験では、Region Ringの地域ポイント機能が活用された。
実証実験に参加している阪急阪神ホールディングスが、西宮をまるごと楽しむアプリ「maruGOTにしのみや」を提供し、そのアプリ上で地域ポイント機能が導入された。
これにより、店舗・施設内の2次元バーコードを用いたポイントの付与や、アプリ上でポイントからデジタルバス1日乗車券への引き換えができるようになった。
ちなみに以下が実証実験のアプリで導入された7つの機能だ。このうち「デジタルバス1日乗車券」と「ポイント機能」がRegion Ringを通じて機能提供されたという。
■MaaS×地域通貨サービスの取り組みに注目
都市型MaaSとデジタル地域通貨サービスを絡める取り組みに対しては、今後も注目が集まっていきそうだ。今回の詳しい分析結果(全13ページ)は以下のURLから確認できる。興味がある人はぜひ内容を読んでみてはいかがだろうか。
▼「Region Ring」を活用した“actfulness”の実現 分析結果概要
https://www.mri.co.jp/news/press/dia6ou0000049cmu-att/nr20220530_actfulness.pdf
【参考】関連記事としては「デジタル通貨は「MaaS」革命の立役者になれるか」も参照。