LiDARを開発する米Aeva Technologiesは2022年2月24日までに、4D LiDAR「Aeries II」を発表した。 同社は4D LiDARの発表は「世界初」としている。
Aeries IIは、Aeva独自の「FMCW」(周波数連続変調)技術を搭載したLiDARセンサーで、従来の3次元の空間情報に「瞬間速度」を加えた4次元での測定が可能だという。
■位置情報と瞬間速度の測定でそれぞれ強み
報道発表によれば、3次元の空間情報の測定と、瞬間速度の測定で、それぞれ強みがあるようだ。
3次元の空間情報の測定では解像度の高さや測定可能距離で優位性があり、道路上の小さなタイヤ片などの物質さえも検出することができるという。
瞬間速度の測定は、LiDARで検出した箇所ごとに瞬間速度を把握できる。検出対象が500メートル先にあっても、正確な瞬間速度を把握することが可能なようだ。
今後、Aeries IIの出荷を順次始め、自動運転車の開発企業などは2022年半ばにも製品を利用できるようになるようだ。ちなみにサイズに関しては、従来製品より75%コンパクトにしたという。
■Aevaの2021年売上高は930万ドル
Aevaは米カリフォルニア州に本社に置くスタートアップだ。米Appleの自動運転プロジェクト「Titan(タイタン)」に関わっていたエンジニア2人が2017年に創業した。
2021年3月にはニューヨーク証券取引所に上場済みのSPAC(特別買収目的会社)と合併し、上場を果たしている。
ちなみに同社が2月23日に発表した2021年の決算では、売上高は前年比93.7%増の930万ドル(約10億6,000万円)だった。LiDAR業界では準大手級の売上高だ。
▼Aeva公式サイト
https://www.aeva.com/
【参考】関連記事としては「LiDAR企業の売上高ランキング!自動運転向けセンサー、1位は?」も参照。