大田区から世界へ!Piezo Sonic社の自動配送ロボ、CESに先立ち表彰

ラストワンマイルで活躍する「Mighty-D3」



出典:Piezo Sonic公式YouTube動画

株式会社Piezo Sonic(本社:東京都世田谷区/代表取締役:多田興平)は2021年11月21日までに、自社開発した搬送用自律移動ロボット「Mighty-D3」を、CES 2022に出展することを発表した。CES 2022は世界最大の技術見本市で、2022年1月に米ラスベガスで開催される。

また同社は、Mighty-D3が「CES 2022 Innovation Awards」を受賞したことも同時に発表した。


■月面探査ロボットの機構を応用したデザイン

Mighty-D3は、人手不足となっているラストワンマイルの輸送に活用できる搬送用自律移動ロボットだ。月面探査ロボットの機構を応用したデザインとなっており、15センチの段差乗り越えや旋回、真横移動が可能となっているのが特徴だ。

また、同社の設計コンセプトである「3C(Cool、Cute、Compact)」に基づきデザインされているという。現在は工場や病院、研究機関での実証実験が進められているそうだ。

■注目すべき製品を表彰するCES Innovation Awards

今回受賞したCES Innovation Awardsは、最先端の製品分野で特に注目すべき製品を表彰するもので、CES 2022に先立って発表された。過去最高の1,800件の応募があり、Mighty-D3は「Drones & Unmanned Systems」部門で受賞した。

Unmanned Systemsとは日本語でいう「無人機システム」のことだ。CES 2022でMighty-D3は、日本貿易振興機構(JETRO)「J-Startup/JAPANバビリオン」と、CES Innovation Awardsの受賞者のみが展示できる「Showcase」に出展するという。


Piezo Sonic代表取締役の多田興平氏は「CES 2022の公開後、2022年1月にロボットエンジニア目線でのCESの最新動向紹介とMighty-D3のデモンストレーションをあわせてイベントを実施する予定」としている。

■CESで来場者からどんな評価を受けるか注目

2017年設立のPiezo Sonicは、ロボットや超音波モーターの開発・製造を手掛けている企業だ。2019年に大田区の新たな産業集積化を図るための区委託事業である「戦略的産業クラスター形成パイロット事業」を受託し、Mighty-D3の開発が行われたようだ。

下町の工業地域というイメージがある大田区。その大田区の企業が開発したMighty-D3がCES 2022で来場者からどのような評価を受けるのか、引き続き注目したい。

【参考】関連記事としては「新規参入相次ぐ!自動配送ロボット、国内プレーヤーの最新動向まとめ」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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