セブンイレブン、無人宅配実現へ大きな一歩!いずれは自動運転技術を導入するはず

まず全国で人力の宅配サービスを展開へ



コンビニ大手のセブン&アイ・ホールディングスは、現在一部店舗で導入している宅配サービスを全国展開し、AI(人工知能)などを活用して効率的な宅配ネットワークの構築にも挑むようだ。日経新聞が2021年8月24日までに報じた。


報道によれば、全国で展開する宅配サービスではギグワーカーは使わず、各地で物流サービスを展開している事業者に配送業務を依頼する方針のようだ。そしてより効率的な集荷や配送を実現するため、ルート最適化技術を導入するものとみられる。

ユーザーからの注文は専用アプリや専用サイトで受け付けるものとみられ、配送料も徴収するようだ。報道によれば、宅配範囲は当初は店舗から半径500メートル程度を想定しているという。

■将来の無人配送に向けた重要なステップ

セブン&アイ・ホールディングスが展開する宅配サービスは、配送業者が「人力」で行うものだが、自動運転技術が国内外で飛躍的に進化していることを考慮すると、いずれは自動配送ロボットなどを活用することで省人化・無人化を図っていくはずだ。

一方で、配送や集荷のルート最適化技術やユーザーの注文アプリなどは、自動配送ロボットを使うフェーズになっても活かせる。そういう意味では、人力での配送サービスは将来の無人配送サービスにつながる重要なステップであると言える。


そして現在、セブン&アイ・ホールディングスのほかにも、将来的な無人配送を視野に実証サービスに乗りだそうという小売店や飲食店が増えている。自動運転宅配サービスの導入を支援するストロボの下山哲平社長は「すでに多くの引き合いを受けている」と説明する。

下山社長は「日本では将来さらに労働力不足が加速する一方、EC(電子商取引)需要は増加していく」と強調。さらに「コロナ禍でコンタクトレスへの注目も高まり、人との接触機会を減らす無人デリバリーサービスのニーズが一層増えるのは確実」と語る。

■小売店単独では無人配送のサービス実証は困難

ただし、コンビニなど小売店が自動配送ロボットを導入するのは簡単ではない。配送ニーズにマッチしたロボットの選定や、歩道や車道を走行させる許認可の手続きも必要となる。こうしたことは、セブン&アイ・ホールディングスにとっても同じことだ。

下山社長は「小売店などが単独でロボットの選定や自治体との折衝をこなすのは非常に難易度が高い」と説明。引き続き、サービス実証などを検討している企業に対する支援サービスに力を入れていくという。



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