トランプ政権、有料ロボタクシーに「ハンドル免除」の特例

Amazonの専用設計車両に



出典:wikipedia commons

Amazon傘下のZoox(ズークス)が、ハンドルやブレーキペダルのない完全自動運転車両を使用した「有料」のロボタクシーサービスを運営するための連邦免除を、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)から取得した。

従来の車両規制(ハンドルやペダルなど)を免除するこの特例措置は、人間による運転を前提としない専用設計の自動運転車において、全米で初めてのことだ。トランプ政権の対応に注目が集まっている。


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■2年間、最大2,500台を運行

今回の特例認可では、Zoox社は2年間にわたり年間最大2,500台を運行できることとなる。まずはネバダ州ラスベガスなどの都市で有料サービスを開始する予定だ。Zoox事業の本格的な収益化に向けた重要な節目となるかが注目される。

連邦安全基準では 車両はハンドルやブレーキペダルをはじめフロントガラスの解氷装置やバックミラーに至るまで、人間の運転手に義務付けられた安全装備が定められている。

当局はZooxの専用車両が既存の基準と同等以上の安全性能を有すると判断し、ハンドルを含む計8項目に及ぶ規制の適用を免除した。

ただ商用運行の許可に伴い、当局は厳しい監視条件をZoox社に課している。具体的には、走行エリアの地図の公開や、遠隔操作の拠点を全米国内に制限することが義務付けられた。


さらに事故や不適切な停止などの事案が発生した際には詳細な報告が必要であり、重大な懸念が生じた場合は許可は撤回されるという。

■トランプ政権の規制緩和方針

今回の特例措置の背景には、トランプ政権が自動運転技術の早期普及を目指し、規制緩和を推進する方針を打ち出していることが挙げられる。

運輸省は安全基準の策定に向けた資金拠出や規制プロセスの効率化を進めており、今後も自動運転業界全体の成長を支援する構えだ。

ただしZooxとしては課題がまだある。既にカリフォルニア州サンフランシスコやテキサス州オースティンで無料テスト走行を重ねてきたZooxだが、本格的に有料化するには州や自治体ごとの個別の許可が必要となる。


そのためには技術的な安全性の証明に加えて、地域規制をクリアすることや緊急車両とのトラブル防止策など、解決すべき運用上の課題は依然として存在する。

■【まとめ】特例措置がもたらすものは?

今回の特例措置により、ハンドルもペダルも持たない未来型の移動手段が実用化へと大きく前進したことは確かだ。

Amazonが後押しするZoox社が有料サービスを開始することができれば、都市交通の姿や配車サービスのビジネスモデルが一変する可能性もある。

そのためには安全確保と事業拡大の両立が今後の焦点となるだろう。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
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