自動運転のレーダー技術、「高齢者の見守り」で貢献

非接触デバイス「POM」の販売スタート



出典:ソースネクストプレスリリース

ソースネクスト株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:小嶋智彰)と米Tellus You Careは2023年8月10日までに、家族の健康を見守る非接触デバイス「POM(ポム)」の国内販売において協業することを発表した。

POMは、「自動運転」にも応用される最先端のレーダー技術を用いて、睡眠習慣や心拍数を測定する非接触モニタリングできる、新しいデバイスだ。2023年8月7日〜9月30日の期間、クラウドファンディングサイト「Makuake」(マクアケ)で販売している。


■日本で初めてミリ波レーダーを応用

POMは、最先端のレーダー技術である「ミリ波レーダー」を用いて、カメラで監視せずに非接触で高齢者の見守りができる新しいデバイスだ。見守る相手の寝室の壁に設置することで、心睡眠習慣や心拍数、呼吸数などを高精度に計測することができる。毎日の生活の様子などは、家族が専用アプリで確認可能だ。

ミリ波レーダーは、対象物の位置、動きの速度や方向を高精度に感知できる技術で、自動運転車やドローンなどで活用されている。近年は開発と導入が進んだことにより低価格化が進み、POMの開発に至った。

Tellus You Careによると、ミリ波レーダーを応用した家庭用の高齢者見守りサービス製品は、2023年7月時点でPOMが日本初だという。

出典:ソースネクストプレスリリース
■日米企業の協業で高齢者の見守りに貢献

ソースネクストは、AI通訳機「ポケトーク」やAIボイスレコーダー「オートメモ」などの製品で知られる企業で、最近はIoT製品やテレワーク関連製品を中心に新しい製品の開発や販売に注力している。


またTellus You Careは、最先端の技術でエルダー・ケア(高齢者介護)を革新的に変えることをミッションに、2017年に米シリコンバレーで設立されたスタートアップだ。2020年に日本法人を設立し、日本国内の有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅など向けに、高齢者見守りサービスを導入してきた実績がある。

ソースネクストは、今回の協業により高齢者見守りサービス市場に参入し、高齢者とその家族が安心して生活できるソリューションを提供していくという。

■ミリ波レーダーの活躍の場がさらに?

POMのMakuakeでの価格は、税込み・送料込みで2万7,800円からとなっている。専用アプリは6カ月間利用できる。なおMakuake販売期間終了後は、本体端末を税込み3万9,800円、専用アプリを月額税込み1,980円で販売するようだ。

自動運転技術で活躍するミリ波レーダー。低価格化によって、家庭用製品でも用いられることが今後ますます増えていくかもしれない。


【参考】関連記事としては「ミリ波レーダーと自動運転技術」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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