スタンプブックを片手に観光地を巡る……。これが従来のスタンプラリーのごくありふれた光景だ。しかし昨今の技術革新によって、こうした光景が過去のものになるかもしれない。
JR西日本とギックスは2021年11月17日までに、観光型MaaSの導入に向け、スマートフォンで参加可能な「スマホ de スタンプラリー 北陸5つの美めぐり」を開催すると発表した。
スマートフォンの位置情報や専用の電子スタンプなどを使い、観光スポットなどを訪れたり、宿泊施設に宿泊したりすると、スタンプをスマホ上で獲得できる仕組みとなっている。言うなれば「次世代型スタンプラリー」だ。
ギックスは個客選択型スタンプラリー「マイグル」というウェブアプリを提供しており、このマイグルを活用した仕組みだという。
■JR西の公式アプリ「WESTER」を活用
このスタンプラリーは2021年12月1日から2022年3月31日にかけ、北陸エリア「Japanese Beauty Hokurikuキャンペーン」と同時開催される。
報道発表によれば、北陸ではエリア観光型MaaSを2022年度下期に導入する予定で、その準備の一環として行う実証実験のようだ。北陸三県誘客促進連携協議会と日本旅行が今回のスタンプラリーに協力する。
スタンプラリーに参加するためには、JR西日本が展開している公式アプリ「WESTER」をダウンロードし、アプリ上でエントリーを行う。その後、自ら訪れるスポットを5つのカテゴリから選択し、スタンプシートをスマホ上で作成する。
その後、冒頭触れた通り、選択したスポットを訪問したり、宿泊や体験に参加したりすると、位置情報でも確認が行われ、電子スタンプがスマホ上のスタンプシートに押される。これが「次世代型スタンプラリー」の仕組みだ。
■移動手段を一元化するMaaSと相性抜群
スタンプラリーは観光需要の喚起につながる。「全部集めたい」という気持ちが、さまざまな観光地や宿泊施設に足を運ばせることになるからだ。
そのスタンプラリーをデジタル化できれば、今までより簡単に、よりコストがかからない形で、スタンプラリーを導入できるようになる。
さまざまな移動手段を一元化するMaaSとも相性が良さそうだ。目的のスポットに行くために複数の移動手段を乗り継ぐとき、MaaSアプリが活躍するからだ。
今回のJR西日本の「スマホ de スタンプラリー」がユーザーからどのような評価を受けるのか、気になるところだ。
▼北陸5つの美めぐり スマホ de スタンプラリー:JRおでかけネット
https://www.jr-odekake.net/railroad/wester_cp/hokuriku01/
【参考】関連記事としては「MaaSとは?定義や意味は?2021年も各地で実証実験」も参照。