SBドライブ、自動運転バス実用化へ小田急電鉄・神奈川中央交通と協定

慶應義塾大学や江の島で実証へ



神奈川中央交通が運行する「ツインライナー」(左)とSBドライブが所有する自動運転シャトルバス「NAVYA ARMA(ナビヤ アルマ)」(右)=出展:SBドライブ社プレスリリース

ソフトバンクグループ傘下のSBドライブ株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:佐治友基)は2018年5月24日、小田急電鉄株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:星野晃司)と神奈川中央交通株式会社(本社:神奈川県平塚市/ 取締役社長:堀康紀)の両社と、協業に関しての協定を結んだ。

SBドライブ社はソフトバンク株式会社と東大発の自動運転ベンチャーである先進モビリティ株式会社の合弁会社で、2016年4月1日に設立した。2017年3月からはヤフー株式会社も資本参加しており、自動運転技術を駆使したスマートモビリティサービスを事業化することを目指している。


今後、小田急グループのバス事業に関するノウハウやSBドライブが開発中の自動運転遠隔運行管理システム「Dispatcher(ディスパッチャー)」などを組み合わせ、自動運転バスの実用化に向けて共同で取り組む。具体的には、小田急電鉄と神奈川中央交通が連携協定を締結している慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスで、自動運転バスの実証実験を実施するなどの取り組みを行う。

【参考】「Dispatcher(ディスパッチャー)」は遠隔地からの運行管理が可能なシステムだ。車内外の映像を遠隔地からモニタリングしたり、緊急時には電話をつなぐことができたり、車両の遠隔操作ができたりするなどの機能を有する。今回の提携やDispatcherなどについてはSBドライブ社の「プレスリリース」も参照。

「Dispatcher」の管理画面(イメージ)=SBドライブ社プレスリリース

SBドライブ社はこれまで、地方自治体などとタッグを組みながら自動運転バスの実証実験を続けてきている。現在は福岡県北九州市や静岡件浜松市などの全国4市町村と連携協定を締結している。

2017年には内閣府が中心に推進する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)自動走行システム」の一環として、沖縄本島での自動運転バスの実証実験も実施した。最近では2018年5月20日から4日間、兵庫県の国立研究開発法人理化学研究所播磨事業所敷地内において、自動運転バスの実証実験を実施した。


【参考】SBドライブ社は、フランスの自動運転ベンチャー企業であるNAVYA(ナビヤ)社製の自動運転EV(電気自動車)バス「NAVYA ARMA(ナビヤアルマ)」などを所有しており、実証実験に活用している。兵庫県での実証実験については「SBドライブ、仏ナビヤ製自動運転バスの実証実験開始 兵庫の研究所敷地で|自動運転ラボ 」も参照。


関連記事