AI研究のアセントロボティクスが11億円調達、自動運転実験や技術者採用など加速へ

SBIインベストメントや個人投資家から


人工知能(AI)テクノロジーの研究・開発(R&D)を手掛けるアセントロボティクス株式会社(本社・東京都渋谷区/代表取締役・石﨑雅之)は2018年3月、約11億円の第三者割当増資を実施したと発表した。この資金により、自動運転の公道での実証実験とAIの研究開発、海外の優秀な技術者の採用などを加速させるものとみられる。







今回の第三者割当増資は、同社にとって2016年9月の創業以来初となる資金調達。SBIインベストメント株式会社(本社・東京都港区/代表取締役会長・北尾吉孝)をリードインベスターとし、個人投資家複数人を引受先に、シリーズA投資ラウンドにおいて第三者割当増資を行った。

アセントロボティクスはこの資金を使い、実証実験に向け、最新のLiDAR(レーザーレーダー)やカメラなどのセンサー、サーバーを備えた自動車を複数台構築する。実証実験では、データ収集とソフトウェアのフレームワークとなるロボットAI教育環境「ATLAS」の検証を行う。同時に、海外から優秀なリサーチャーやエンジニアの採用を進める意向で、これに向けてオフィスの移転と海外拠点の開設を進める。

アセントロボティクスはIBMやオラクル、アクセンチュアなどの上級ポストを歴任した石﨑雅之氏とAIの専門家であるフレッド・アルメイダ氏(現・チーフアーキテクト)が2016年9月に創業した。2018年2月末時点で社員数は34人を数える。

同社の「ATLAS」は AIエージェントの開発・教育を行うためのアセント独自のフレームワーク。シミュレーターベースで学習が可能なため、膨大な実データを必要とせず、スピードやコストの観点で優位性を持つ。またAIがタスクの意図を獲得できる「ワンショットラーニング」や効率的な模倣学習などを実現しており、未知の物体や道路環境にも対応可能なシステムとして構築を進めているという。

「ATLAS」を活用したアセントの完全自動運転は3次元の高精細地図を必要とせず、初めての場所やどのような地域・状況下でも、周辺を検知するセンサーのデータを基に状況を総合的に判断しながら走行することが可能とされる。これは自動運転に限らず、多様なロボティクスシステムへ対応している。

【参考】アセントロボティクス株式会社の「公式ウェブサイト」によると、事業は①深層強化学習及び深層学習技術の研究開発②自律制御型各種ロボットシステムのソフトウェア、ハードウェアの研究開発③クラウドコンピューティングシステムとAIアプリケーションの研究開発——の3本柱。公式サイトでは同社の理念なども詳しく説明されているほか、「技術者の採用ページ」なども設けられている。







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