新興企業向けに事業を展開するフォースタートアップス社はこのほど、2020年5月7日時点の国内スタートアップの想定時価総額ランキングを発表した。自動運転関連企業では「Preferred Networks」「ティアフォー」「ZMP」の3社がトップ20にランクインした。
この3社は自動運転関連でどのような取り組みをしているのだろうか。ランキングの結果とともに紹介していこう。
記事の目次
■想定時価総額ランキング結果
以下がフォースタートアップス社がこのほど発表した想定時価総額ランキングだ。
■Preferred Networks(想定時価総額:3,572億円)
ランキング1位となった株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:西川徹)=プリファードネットワークス=は、西川徹氏と岡野原大輔氏が2014年に創業した企業だ。深層学習や機械学習などAI(人工知能)分野に強みを持つ。
プリファードネットワークスは事業領域の1つに「交通システム」を掲げ、自動運転とコネクテッドカーに関する技術の研究開発を手がけている。2014年10月からトヨタ自動車と共同研究に取り組んでいることでも知られる。
■ティアフォー(想定時価総額:543億円)
11位の株式会社ティアフォー(東京オフィス:東京都文京区)は、2015年に現会長・最高技術責任者(CTO)の加藤真平氏が創業した名古屋大学発のスタートアップだ。
同社が開発するオープンソースの自動運転OSソフト「Autoware(オートウェア)」は国内外100社以上に導入され、自動運転OSでは世界トップシェアを誇る。
■ZMP(想定時価総額:384億円)
18位の株式会社ZMP(本社:東京都文京区/代表取締役社長:谷口恒)は、2001年に谷口恒氏が創業し、現在は日本屈指の自動運転ベンチャーとして業界での存在感は大きい。
2008年に自動車分野へ進出し、これまでに多くの自律走行車両やサービスを提供し、実証実績も多い。自動運転タクシーの実証実験でも注目を集め、モノの移動と人の移動の両面から自動運転技術の実用化に取り組んでいる。
最近では、新型コロナウイルスの感染対策として、軽症者を受け入れる宿泊療養施設において自律走行で物資搬送する物流支援ロボットを提案したり、消毒液散布オプションを追加発表したりした。
■【まとめ】自動運転分野においてスタートアップが果たす大きな役割
自動運転分野に携わる3社が上位20社にランクインした。3社ともにスピード感を持った技術開発が強みで、自動運転社会の早期実現への貢献度は大きい。自動運転ラボの記事でもたびたび取り上げている3社の動向に今後も注目だ。
【参考】関連記事としては「日本の自動運転ベンチャー・スタートアップ12社まとめ AIやシステムを研究開発、実証実験に取り組む」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)