豊田通商グループのエレクトロニクス商社である株式会社ネクスティエレクトロニクス(本社:東京都港区/代表取締役社長:青木厚)は2021年5月23日までに、自動車データ関連事業を手掛けるカナダのAcerta Analytics Solutionsと、業務提携に合意したことを発表した。
「コネクティッドカー」の安全性の向上や開発の効率化に向け、自動車や物流車両、二輪車両、AGV(無人搬送車)などからのアップロードデータによる解析ソリューションサービス提供を目的としたものだという。
今回の業務提携では、ネスティエレクトロニクスの車両データプラットフォームとAcertaのAI分析プラットフォームを連携させ、車両部品の故障や劣化を診断・予測し、車両状態やメンテナンス時期を通知することが可能になるという。
■ネクスティエレクトロニクスはどんな会社?
今回報道発表を行ったネクスティエレクトロニクスは、2017年4月に誕生した企業だ。半導体製品などを扱う専門商社トーメンエレクトロニクスと、半導体・ソフトウェア開発事業を手掛ける豊通エレクトロニクスが合併し、設立された。
現在は豊⽥通商グループにおけるエレクトロニクス事業の中核企業という位置付けで、国内外の広い販売ネットワークによってカーエレクトロニクス分野ではトップクラスの規模でビジネスを展開している。
CASE(C=コネクテッド、A=自動運転、S=シェアリング・サービス、E=電動化)領域においては、AIなどの先進技術の活用やモデルベース開発による高精度なシステム開発の受託のほか、シミュレーションツールや設計コンサルティングなどのサービスも展開中だ。
大規模な量産ソフトウェア開発では、同社の車載分野における豊富な実務経験と国内外のグループ企業が保有する専門技術を組み合わせ、低コストかつ高品質なソフトウェアを提供している。
■豊田通商グループ全体でCASEにアプローチ
豊田通商グループは2020年4月に発表した中期経営計画の中で、次世代モビリティ事業を重点分野に位置付けており、CASE領域の推進に特に積極的だ。
ネクスティエレクトロニクスによる今回の発表はこの「C」の分野に関するものだが、豊田通商は自動運転などの分野でもトラックの後続車無人隊列走行に取り組むなどしており、グループ全体でのCASEへのアプローチから今後も目が離せない。
【参考】関連記事としては「トラックの後続車無人隊列走行、新東名高速で実現!豊田通商が国の事業として実施」も参照。
大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報)
【著書】
・自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
・“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)