曜日や昼夜で使い分け可!MONETが「マルチタスク車両」、MaaS向けで受注開始

パーソナルベンチレーションキットも



マルチタスク車両=出典:MONET Technologiesプレスリリース

トヨタやソフトバンクなどが出資するMONET Technologies株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:宮川潤一)=モネ・テクノロジーズ=は2020年9月1日までに、MaaS向けの架装車両や架装キットを提供する「MONET MaaSコンバージョン」の第1弾を発表した。

第1弾として「マルチタスク車両」と「パーソナルベンチレーションキット」の2種類を開発し、すでに企業と自治体からの受注を開始したという。


■マルチタスク車両とは?

今回発表した「マルチタスク車両」とは、1台でさまざまな用途に活用できる車両のことだという。複数のレールを活用した専用フロア構造によって、後席の取り外しや移動、テーブルの設置などを、工具を使わずに自由に行えることが特徴のようだ。

つまり車内のレイアウト変更によって、1台の車両を曜日や時間帯によってさまざまな目的で使い分けすることもできるというわけだ。

オンデマンドバスとしての活用に加え、電源や照明、テーブル、モニターなどを装備しているため、移動先での商談スペースやオフィスとしての利用、物販や行政サービスの提供などにも向いているという。

■パーソナルベンチレーションキットとは?

ともに発表された「パーソナルベンチレーションキット」は、車内での乗客のパーソナルスペースの確保と換気に配慮した架装キットで、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開発された。


主に地域のオンデマンドバスや通院・通勤シャトルバス、旅館の送迎車などでの架装を想定しているという。

具体的には、座席間に隔壁やカーテンなどを設置することでパーソナルな空間を確保し、ドライバーや乗客同士の接触を極力少なくすることに貢献する。また、モネ・テクノロジーズが独自に開発した強制換気の仕組みにより、常に新鮮な空気に入れ替えることができるようだ。

出典:MONET Technologiesプレスリリース
■【まとめ】実証実験だけではなくビジネス展開も進む

モネ・テクノロジーズはこれまでにMaaSの実証実験を積極的に行っているほか、すでにビジネスとしてソリューションを提供することにも力を入れている。今回の発表もそうした動きの1つとして捉えることができそうだ。

【参考】関連記事としては「MONET TechnologiesのMaaSソリューションと導入事例まとめ」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




関連記事